第40話 月 ページ43
楓side
玲音ちゃんが死神だなんて、ね。
夢にも思わなかったな。
多分、一番最初に私に話してくれたんだろうな。
人と違うってことは、ほんとに怖いから。
それにしても、玲音ちゃんが言ってた数字ってなんだろう？
玲「そして、奏先輩が───」
奏？
玲「···1、だったんです」
1···
その数字が何を表しているのか、次の瞬間に知る事になる。
玲「それで、その数字何ですけど、その数は多分···」
人の寿命を、年単位でカウントしてるんだと思うんです
その意味を理解する事に、かなり時間がかかった。
『···っつ、つまり、奏の寿命はあと1年だって事···？』
玲音ちゃんは、辛そうな顔で頷いた。
『う、そ』
嘘だって信じたい。
でも、玲音ちゃんが嘘をつくような子じゃないのは知ってる。
分かってるけど。
次の瞬間、玲音ちゃんが口を開いた。
玲「────ただ１つ、奏先輩を助けられる方法があるんです」
ガタッ
玲「！」
座っていた椅子を蹴って立ち上がる。
『ねぇ、玲音ちゃん、それってどんな方法なの···？』
どんな方法でもいい。
大切な、奏を救えるなら。
玲「あるにはあるんですが···」
玲音ちゃんはそうして言葉を濁した。
でも、姿勢をただすと答えてくれた。
玲「誰か、他の人の心臓を、奏先輩に使うんです」
────つまり、奏の代わりに誰かを殺さないといけない。
玲音ちゃんは、そう言った。
『そんな···』
玲「奏先輩は、私にとっても、楓先輩にとっても軽音部の皆さんにとっても大事な存在です。生きていてほしい。でも、誰か他の人の命を奪うのは、嫌なんです···」
玲音ちゃんは、その責任を１人で背負い込まないといけなかったんだ。
死神、というだけで。
『────分かった、私も協力するね。他の方法でも奏を救えないか、考えてみるよ』
そう言うと、玲音ちゃんは涙を浮かべながらありがとうございます、と言った。
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彼女が、密かに微笑んでいた事も知らずに。
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ねこもち−猫餅-(プロフ) - すみません(´・ω・｀)めっちゃ面白いですです！が、誤字を発見いたしましたので一応報告しようかと…。30ページのengelは、angelです！わざわざごめんなさい_(._.)_ (2021年1月3日 14時) (
レス) id: 0f1902c80e (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - ありがとうございます！ (2018年1月30日 21時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
赤メガネのくせに緑が好きだ(プロフ) - にゃーさん» テキスト選択は文字を長押ししていただくと青くなり、いわゆる「選択」の状態になると思います。それを広げてくださると、文字が見えると思います！ですが、私の方ではAndroidでしか確認することができなかったので、iPhone等はできない可能性があります。すみません。 (2018年1月30日 19時) (レス) id: 6d19e4819c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - えと…テキスト選択ってどうやってするんでしょうか…（泣） (2018年1月29日 22時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
春星千風波(プロフ) - 月見だんごさん» ありがとうございます！ (2017年11月22日 17時) (レス) id: 0c4f4061b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見だんご 赤メガネ x他2人 | 作成日時：2017年4月30日 22時
