第12話「姉」 ページ11
目の前の男が私を"葵"と呼ぶ
銀時「お前今まで、何処に…」
A「…。」
土方「…知り合いだったのか?」
A「あなたはそう言いますよね、白夜叉さん」
銀時「は?」
A「私の名前は吉田A…あなたが知っているのは"吉田葵"…私の"姉"ですよ」
全員:!!?
銀時「姉…?お前、いや、あいつに妹が…?」
A「正式に言うと、双子の姉ですね」
沖田「この様子だと知ってるみたいですね、旦那
この人の姉貴の事を」
A「白夜叉…いえ、坂田銀時
あなたに聞きたい事があります
吉田松陽という男を知っていますね?」
銀時「あ、あぁ」
A「彼は今何処にいますか?」
銀時「松陽は…死んだ」
A:!!?
銀時「あの、戦争で…」
そんな…
あの人はもう…
A「そう、ですか…」
ずっと探していたのに
まさか既に死んでいたなんて…
そしたら私は…
銀時「な、なぁ」
A「…はい」
銀時「葵は今どうしてるんだ?
あの戦争の途中、あいつは急に居なくなった
それからあいつだけに会ってねぇんだ
アンタは知ってるのか?」
A「姉は死にましたよ、あの戦争が終わってからすぐに」
銀時「なっ…」
A「最後に私に会いに来てくれました
そしていろいろ教えてくれたんです
あなたたちの事やいろいろと
私と会って1週間もしない間に亡くなりました」
そう話すと彼は悲しい顔をした
そんな顔するんですね、あなたが
A「聞きたいことは聞けました、ありがとうございます
土方さん、沖田さん帰りましょう」
沖田「もういいんですかィ?」
A「はい」
既に死んでいる、か…
彼に聞いてももう意味がない
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