story…６２ ページ12
A「本当にってどういう事？」
結弦「この世界でも俺たちには姉がいた
けどその姉は１０年前くらいから行方不明になっているんだ」
A「え？」
赤司「どういう意味だ？」
結弦「ある日、ある男の子と庭で遊んでいたら知らない男に連れ去られたんだ
それから姉さんの行方が分からない」
A「何故それだけで私が白鳥家の人間ではないと？」
結弦「前世の記憶があるからこそだよ
きっとDNA検査すれば分かるはずだよ」
A「そ、そんなはず、ないわ…だって、私は昔からすっと…白鳥家で…育って…」
巴「A、約束していたアルバム持ってきた？」
A「え、えぇ…言われたから持ってきたけど…」
そうここに来るのに私の小さい頃のアルバムを持ってきて欲しいと頼まれていた
私はそれを出して見せる
赤司「これは…５、６歳くらいか？」
巴「そうだね」
結弦「その前の写真は？」
A「家にはないみたい…何処かへ無くしてしまったみたいで…」
結弦「へぇ…それはただ無いだけじゃない？」
A「たまたま作ろうとしたのがその頃とか…」
結弦「あんなに弱愛しているのに？」
A「…っ」
否定…出来ない…
結弦「お願いだ、DNA検査に協力してくれ
万が一俺らと血が繋がっていなくても構わない
俺らはずっと探していてんだ」
私は信じたい
白鳥家が本物の家族だって
だからこそこれを…
A「分かったわ、それで証明するのであれば」
結弦「ありがとう、姉さん…あっ」
巴「もう癖よね」
結弦「すいません…」
A「大丈夫」
みんな昔の記憶がある
私、そして赤司くんだけが知らない
赤司「少し教えてくれないか？」
柚鈴「何でしょうか？」
赤司「僕も、少しばかり記憶が曖昧でね…でもなんとなく覚えてる事があるんだ
もしかして君たちのお姉さんが攫われた時…僕が一緒に居なかったかい？」
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