初恋の君が知っている２-*探偵チームKZ事件ノート*-

14-A　七夕 ページ19

・ 羚亜 side



　『KZの七夕パーティーに来られる？』



　初めての彩からの電話。


　第一声は、これだった。



　ドラマの方もあと1週間で終わり。

　七夕は、その翌日だった。



　「ん。一応、予定はない。」


　『ほんと？じゃあ、』



　おねーちゃん、ご飯だよー！



　通話口の向こうで聞こえた女の子の声。


　彩が、困ったように応対している…。



　『……羚亜、ごめんね。

　詳しい事情、上杉くんに連絡してもらうから。


　ばいばい。』


　「分かった。ありがと。」



　携帯を耳から遠ざけた。



　何となく、メールの受信ボックスを開く。



　まだ空っぽの画面に、
　彼の名が現れるのを待ちながら。



・

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