11-A アイタイ ページ15
・ 羚亜 side
一刻も早く、この場所を出たかった。
だから、廃校の門を出たときは、
ホッとしたんだ。
「和典……っ。」
私には、無理だった。
貴方と離れるなんて、出来なかった。
「会いたいよ……っ。」
「…大丈夫、か。」
濃紺のスニーカー。
スラリと長い脚。
耳を疑うような、懐かしい低音ボイス。
「羚亜。」
「つっ。」
ああ、貴方と出会ってから、
私の涙腺は弱くなりました。
「和典……っ。」
優しく、彼に包まれる。
「羚亜、会いたかった。」
「和典っ、私もっ。」
「泣くなよ。目、真っ赤なんぞ。」
ポンポンとあやすように私の頭を叩くのは。
＿シルバーフレームの縁なしメガネ、
その奥で涼しげに輝く瞳、
筋の通った鼻。
私が1番会いたかった人。和典。＿
「うん。…大丈夫。ありがと。」
「そ、か。」
また、親指で涙を拭われる。
「笑ってろ。
じゃねーと、俺の決断が無駄になる。」
「ん。そうだね。」
頷くと、フッって口角を上げた和典。
幸せを感じた、その時。
「おい。」
変わらない、ムッとした響き。
飛んできた怒声は間違いない、理宮のもの…
「てめぇ、誰だ。」
「上杉。お前は。」
和典が、私より一歩前に立つ。
「俺の名は夏夜理宮だ。
上杉、お前の横にいるそいつの共演者。
元カノさんよ、彼氏いたんだ？」
「俺が、羚亜の彼氏だけど。」
元カノなんて聞いてないと、
和典が眉間にシワを作る。
「無理矢理、付き合わされたものだから。」
小声で説明していると、
理宮が冷ややかな笑みを浮かべる。
「お前の家を救ったのは、誰だっけな。」
「私よ。勝手に被害者ヅラしないで。」
「はいはい。
上杉だっけ、そいつのどこがいーんだ？」
未だに気味悪く笑う理宮に、
プチリと何かが切れる音がした。
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エイミー(プロフ) - aikoさん» aikoさん！コメントありがとうございます！！ 良かったです(*^^*)笑 (2017年8月22日 9時) (
レス) id: 18c0d67c28 (このIDを非表示/違反報告)
aiko - とっても泣きました。 (2017年8月18日 0時) (レス) id: 27fa10d97e (このIDを非表示/違反報告)
エイミー(プロフ) - kokoa様☆ありがとうございます！頑張りますー♪ (2016年3月12日 21時) (レス) id: c472ba4c17 (このIDを非表示/違反報告)
kokoa - すごく面白いです！続き楽しみにしています!(^^)!更新頑張ってください<(_ _)> (2016年3月12日 18時) (レス) id: 74a47641c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイミー x他1人 | 作成日時：2016年3月6日 16時
