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85話 ページ35

朝起きると同時に
自分が蒼真の腕の中にいることに気づいた。
「蒼ちゃん、腕ほどいて」
がっつり起こさないように
優しく小さな声で言ったけど
そんなので気がつくほど寝起きよくない。
抜けたくて身を捩るたびに腕の力が
強くなっていって
途中から半分キレかけていた。
なんとかゆっくり腕を解いて、1階に降りる。

「おはよう」
キッチンでだし巻き玉子を焼く光貴と目が合った。
「ん」
この子はおはようも言えないのか…。
さっきの子は夜中にお腹とんとん要求するし。
やっかいな弟達でお兄ちゃんクタクタだ。
はあ、と朝から大きなため息をつく。
「どうした、朝からため息なんかついて」
兄ちゃんが今日、保育園に着ていくエプロンをアイロンがけしながら俺に話しかけた。
「いや、別に」
イライラを周りに出してしまってることを
後悔しながら椅子にすわる。

「ハルくん今日弁当いるの?」
卵の焼ける音と光貴の声が同時に耳に届く。
「あー、今日はいいや。ありがと」
「ん」
不機嫌そうな顔だ。
なんだかんだ言ってちゃんと弁当を作ってくれようとするところとか出来る弟で。
賢い弟だなぁ、っていつも思う。
偏差値も、自分の見せ方も、生き方も。

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朱々璃(プロフ) - こんぺいとうさん» 閲覧ありがとうございます!コメント頂けるとやる気起きます笑 少しずつですが頑張ります(^^) これから、兄弟一人一人の恋事情も挟みますのでお楽しみください!これからもよろしくお願いします (2017年11月13日 12時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 44526260a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱々璃 | 作成日時:2017年11月2日 1時

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