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23話目 ページ26

私が神威に拾われたときの話____

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私はいわゆる戦争孤児だった

両親のことはこれっぽっちも覚えてない。

4歳の時に死んだことは確かだ


それからの生活は精一杯だった

育ててくれるような大人のあてもない



盗みを繰り返し1人で孤独に生きていた




紛争の絶えない地域だったので

身長も伸びて筋力もつくようになると私は戦争に身を投じて本能のまま動くもの全てに攻撃を仕掛けた


本能のまま闘っていると腹の空腹や一寸先も見えない未来に不安を感じることもない


戦争の最中にいるというのになぜか死ななかった

“死ねなかった”

と言った方が正しいかも知れないが、この世には怪我をした子供を見ると素性関係なく手当てをする物好きがいるのだ


その人達に感謝するような綺麗な心は持ち合わせていない



”生きる“というものに執着がなかった


毎日のように戦いに参加し、戦いながら意識を失う


気付いたら屍の中、自分1人が佇んでいるモノクロの世界


自分が暴走している事に気がついたが
特に危機感は覚えなかった


だんだん暴走している時間の方が長くなって



誰かに殺されて



自分の人生が終わるものだと勝手に信じていた








とある日もいつものように戦いに参加して意識を失った


しかし意識を取り戻した後の光景がいつもと違っていたのだ


屍の世界に私以外の人が1人

その人は私の頭を片手で鷲掴みしていて

私の体は数センチ浮いていた


さらに私は普段よりも深い傷を負っていた


私よりも5歳くらい上の年齢に見えるが顔にも包帯を巻いていてよくわからない

なんといっても雨が降っていないのに傘をさしていたことが印象的だった


ああ、殺されるんだ

なんで意識が戻ったんだ

殺されるなら意識のないうちがよかった


「よかった、意識戻ったみたいだね。そのままだったら物理で起こすとこだったよ」

私の足が地面を捉え、頭が解放される

「キミ、何日か見てたけど毎日暴走して楽しいかい」
笑顔の男の子が口を開いた

『感情は.....ない』

「自分では気付いてないのかな、教えてあげるよ。暴走しているときに君は涙を流してるよ」

『涙....?』

「しかしこれだけの数を君一人で倒しちゃうなんて、やるね」

『私が?』

数が多い

一人の小娘が倒す相手ではない


「キミは強いね」

ただ、と付け加えて

「意識が無くなるのは勿体無い」

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迷い猫 - 神威の一人称が僕になってますヨ! (2021年11月2日 7時) (レス) @page4 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
lica(プロフ) - ゆるさん» ありがとうございます\(//∇//)\ (2020年7月16日 15時) (レス) id: a09501c7ae (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すごく面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年7月2日 16時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
lica(プロフ) - 神威さん» コメントありがとうございますヽ(*´∀`) リクエスト頂いた内容で早速書きたいと思います!ありがとうございます! (2020年5月25日 10時) (レス) id: a09501c7ae (このIDを非表示/違反報告)
神威(プロフ) - 読んでてとってもキュンキュンします!笑これからも期待してます!さっそくリクエストさせていただきたいんですけど神威の部屋でお家デートしたみたいな短編見てみたいです!難しいかもしれませんが出来たらやって欲しいです!m(*_ _)m (2020年5月25日 2時) (レス) id: 16991fe54c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lica | 作成日時:2020年5月7日 15時

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