夜のピクニック【sha】 ページ4
さやかside
くぅぅぅ〜〜あぁ。
変な声を絞り出しながら伸びをする私。
最近徹夜なのだ。
只今の時刻午前2時半。
真夜中だけどトントンさんなら起きてそうだから行こっかなぁ。
よし、行こう。
私は書記長室へと歩き出した。
***
コンコンッ
さ「失礼します。」
軽快にノックをすると
？「どうぞ。」
と、女性の声が応答する。
さ「あ、おつかれ。
ななせちゃん。」
な「うん。ありがとう。あ、書類そこ置いといて。」
さ「了解。」
ななせちゃんはトントンさんの仕事量を減らしたいが為に共に書類とにらめっこしている。
ト「すまんなぁ…今大変で……」
先程まで書類とにらめっこしていたトントンさんが顔を上げて言う。
さ「大丈夫ですよ。じゃ、私はこれで。頑張って下さい。お二人とも。」
ト「サンキューな。」
な「あんがとー。」
ドアの前で2人に軽い会釈をし、ガチャリとドアを開ける。
さ、さっさと部屋に戻ってじゅくすいぃ……
？「さーやかーー!!!!」
と、声高に廊下の角から突進してくる人影が。
さ「うっ…シャオちゃん、心臓に悪いし、突進はイタイ。」
そう突き放した言い方をする。
だって、このドキドキを抑える為にはそうするしかないんだもん。
シャ「すまんすまん!!」
さ「あれ？なんでシャオちゃんこんな夜遅くまで起きてるの？いつもならすぐ寝ちゃうのに。」
ふと問いかける。
シャ「じ、実はな……ちょっと夜のピクニックに行かん？」
そう言う彼の顔は少し赤かった。
彼の手にはカゴがある。
さ「え？ピクニックは昼にやるんじゃ……」
シャ「問答無用!!」
そう言って私の手を引いていく。
顔が、熱い。
***
シャオちゃんに手を引かれるまま行くと
王城の裏庭だった。
さ「シャ、シャオちゃん……速いよ……」
私はシャオちゃんについて行くのがやっとだった。
シャ「すまんすまん!!なーなー!!それより、ほら!」
シャオちゃんに言われ、顔を上げると
目の前には花がたくさん咲いていた。
さ「え?!何、これ……綺麗……」
シャ「せやろ!!俺がひとらんに頼んで、みてもらいながら育てたんよ!!」
さ「凄い…凄いよ!シャオちゃん!!」
私はシャオちゃんの手を取り飛び跳ねて喜んだ。
我ながら子供っぽい。
シャ「せやろせやろ〜？」
さ「うん!!…でも、さっきピクニックって言ってたよね…？」
シャ「そや、ここでな。とりあえず何が好きかわからんからシュークリーム持ってきたで!!」
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作者名：まんまる | 作成日時：2019年3月18日 21時
