【あんスタ】人形劇の合間に【valkyrie】

第5幕 ページ7

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あっという間にお待ちかねの昼休み。



『くろ、むーすっ』


先生が教室を出たと同時に席を立ち上がり、くろに目を向ける。



「あぁ、分かってるよ。

Aは本当にムースが好きだな」



苦笑いをしながら、私の頭を撫でるくろ。

やっぱり落ち着く。






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購買部でムースを買ってもらい、屋上へ。



『屋上、好き。風、気持ちいい』


フェンスに顔をつけ、景色を眺める。




「景色を眺めるのも悪くねぇが、早く食べねぇと昼休み終わっちまうぞ？」


そう言いながら、ムースが入った袋を揺らす。



『むーすっ！』


ムースに飛び付こうとしたら、まんまと避けられてしまう。


「ムースの前に弁当食えよ？」

ほら、と弁当を渡される。



『いただき、ます』

「いただきます」


もぐもぐ、とお弁当を食べ進めていく。安定の美味しさ。



『ごちそうさま』


「速っ！？まぁ、量少なかったもんな」


もう少し食ったほうがいいんじゃねぇか？、と心配するくろの言葉を無視して、ムースを一口。



『ん〜…！美味……』


「おぉ、幸せそうだな」


良い表情だ、と笑うくろ。



『むーす、好き』


「ムースの力はすげぇな」


『けど…勿論、くろも、好き』


「…！？」



くろと一緒にいると落ち着く。
ムースを食べた時のように幸せな気持ちになる。

それは勿論、宗もみかもマド姉も演劇部の皆も一緒。



そう言うと、くろは


「そいうの、あんま他の連中に言うんじゃねぇぞ？」


と、頭を撫でながら言った。



心なしか頬が赤かったように見えた。



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