41度目の人生 ページ46
『あ、ここが家です。だいぶ広いので間取りを覚えるのが大変かと思うので悲鳴嶼さんの部屋は居間とかお風呂とかそういった所から近い場所です。』
大丈夫でしたか?と聞けばあぁと答えてくれる。
門をくぐって、悲鳴嶼さんと共に家へと入れば、子供達がその音に気づき一気に集まってくる。
子達「「「先生!!おかえりなさい!!」」」
ばっと悲鳴嶼さんに飛びつき、喜びを見せる子供たちと悲鳴嶼さんはとても幸せそうに見えた。
私はそんなみんなを放って、台所へ行く。
食材は今日子供たちと寄った街で買った。
後は美味しい料理に変えるだけだ。
私は早速ご馳走を作るために準備に取り掛かり、大人数分の食材を切って洗って、焼いて、似て、炊いて…
そうして戌の刻、現代で言う19:00頃には全てが完成し、子供たちに手伝ってもらい居間へと運ぶ。
そして私の家には、刀鍛冶の里にあるような大きさの数倍あるテーブルが2個ほどあるのでそれにどんどん並べていく。
ちなみにこのテーブルも今日寄った街で買いました。
そして全ての料理が並び終わり、ほくほくと湯気をたてるいい匂いのする料理を前に手を合わせ、頂きますと声を揃えて挨拶する。
その言葉を言い終われば子供たちによる食べ物の争奪戦が始まり、あんなに時間をかけて作った料理はあっという間に減っていく。
私も負けじと料理を口に運び、もぐもぐと咀嚼する。
『(私好みの味付けなんだけど…子供たちには合ってるのかな…)』
そんなふうに思ったが、それは子供達の反応を見て一気に消し飛んだ。
悲「あぁ、A、この炊き込みご飯は今まで食べてきたものの中で1、2位を争うほどの美味しさだ…」
そう言う悲鳴嶼さんは相変わらず涙を流している。
でも、その言葉はとても嬉しかった。
そしてふと思う。
『私、こんな沢山の人に囲まれて暖かい食事をするのは初めて。みんなで食べるとご飯って美味しいんだね…』
紗「そうだよ!Aちゃん知らなかったの?」
すっかり私に懐いてしまった紗夜は、私の隣に座り、にこっと笑いながらそんなことを言う。
『うん、知らなかったや…』
紗「へぇー、変なのぉクスクス」
変かぁ…変なのかもね。
だって、心がこんなに暖かいのって初めてだもん。
───彼女の心に込み上げてくるこの感情の名前を彼女が知るのはもう少し先のお話。
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麗夜(プロフ) - 梅干し太郎さん» 好きですって言ってもらえてすごく嬉しいです!!はい!これからも頑張ってきますのでよろしくお願いします! (2020年5月12日 6時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し太郎 - この作品好きです!頑張ってください! (2020年5月11日 17時) (レス) id: 15eefd5e4e (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 藍さん» はい!更新頑張ります!自分が書いた夢小説を面白いと言って貰えるのすごく嬉しいです!ありがとうございます (2020年5月4日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新楽しみにしています!面白かったです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - スノームーンさん!!こちらの作品も読んで頂いてるとは…!!嬉しさの極みです!こちらの更新も頑張るので是非読んでください! (2020年4月30日 1時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年4月16日 8時