30度目の人生 ページ35
背を向け逃げ出した下弦の鬼。
その姿はまるで昨日行った鬼ごっこみたいだった。
『まぁ、鬼と人間が逆なんだけどね。すぅ…幻世の呼吸 死の型 免罪の業火』
見えない速さで刀を抜き、収める。
鬼は自分の首が切られたことに気づかない。
そして、次の瞬間には鬼はチリとなって消える。
『この型はね、あなたの重い罪を浄化して常世へと導いてくれるわ。向こうでお母様とお父様に甘えておいで』
鬼が消えたことにより、濃い霧は引いていく。
気づけば腹に空いた穴は無くなっており、隊服にのみ大きな穴が空いている。
『結構きわどいなぁ…どうしよ…』
まぁ、子供だし大人も気にしないだろう、その考えに至り、私はそのままの格好で山をおりた。
?「おい、小娘。その格好はなんだ」
山を降りたところで大きな男に声をかけられる。
自分よりも遥かに高い位置にある顔を見あげれば、漫画の中で見た事のある顔だった。
『え、と…山の鬼を倒した時に溶けました←』
無理のある嘘をつけば、そうかと言って自分の羽織を私に掛けてくれる。
『ありがとうございます。あの、あなたは?』
槇「俺は煉獄槇寿郎、炎柱だ。」
『私は幻柱 夢幻Aです。』
軽く自己紹介を行えばじろりと見定めでもするかのような目付きで私を見下ろしてくる。
『あの……?』
愼「この山には鬼がいるはずだが…それも十二鬼月と思われる。」
『あぁ、それなら先程常世へとお送り致しました。』
愼「お前がか?」
はい、と答えるとそうかと答えてまた無言で見つめ始める。
え、何なのだろうかこの空気。
『あの、眠たいし今日はもう任務がないので失礼したいのですが…』
そう言葉をかけてもピクリとも反応しない愼寿郎さん。
めんどくさ…ほんとに早く帰りたいのに。
道中で痛みがくるのは避けたい。
できるだけ、家の中で。
そう考えているのに、何なのこの人!
『あの!!ほんとに失礼しますね!!!』
怒鳴るように大きな声で言えば、あぁ好きにしろと言ってその場を去った愼寿郎さん。
『え、なんだったの?』
弥「アレハ、一緒ニ任務スルハズダッタ炎柱ダ。合同任務ナノニオ前ガ先ニ行クカラ…」
『は?聞いてない。』
アレ、ソウダッケ?なんてぬかす弥生は今日の晩飯でいいと思う。
『ねぇ、されるなら何料理がいい?』
と問えば弥生は慌てて飛んで逃げてしまった。
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麗夜(プロフ) - 梅干し太郎さん» 好きですって言ってもらえてすごく嬉しいです!!はい!これからも頑張ってきますのでよろしくお願いします! (2020年5月12日 6時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し太郎 - この作品好きです!頑張ってください! (2020年5月11日 17時) (レス) id: 15eefd5e4e (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 藍さん» はい!更新頑張ります!自分が書いた夢小説を面白いと言って貰えるのすごく嬉しいです!ありがとうございます (2020年5月4日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 更新楽しみにしています!面白かったです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - スノームーンさん!!こちらの作品も読んで頂いてるとは…!!嬉しさの極みです!こちらの更新も頑張るので是非読んでください! (2020年4月30日 1時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年4月16日 8時