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22度目の人生 ページ26

悲鳴嶼さんのところからさほど遠くない村で鬼が出るという事だったので、あれからすぐに村に着く。


それから日が暮れ、辺りは鬼が蔓延るにはうってつけの闇が広がる。


私はそう大きくない小さな村の屋根をつたい、見回りを行う。


その後鬼は案外早く見つかり、さほど強くないその鬼の首を呼吸を使わずに切り落とす。


『はぁ、眠たい……お子様ならもうおねんねの時間よ?圧倒的睡眠不足すぎて辛い……』



ふわぁっと欠伸をしながら悲鳴嶼さん達がいる寺へ走る。


『スンッ…血の匂い……?』


それに、この気配…鬼?


まさか…!









『水の呼吸 参ノ型 流流舞い!!』









『はぁはぁはぁ、ごめ、遅れた!!大丈夫!?獪岳くん!!!』



喉を掻き切られた村の人の死体の先、そこに鬼はいた。



そしてきっとこのシーンは…獪岳くんが寺からお金を盗んでその後に鬼に遭遇するシーン…



私が助けに来なかったらこの子は寺の子達を犠牲にした。



私がもっと早く着いていれば先程みた村の人は怖い思いをせずに死ななかったし、獪岳くんも怖い思いをしなかった。



どれもこれもまだ私の自覚が足りてないからだ。




柱としての自覚も。




ここが今私が生きている世界だという自覚も。





『ごめ、ごめんなさ…獪岳くん、ごめんね…』



涙をボロボロと流しながら恐怖に染まり震えている獪岳くんを抱きしめる。



獪「A…ごめ、ありがと……」



ぎゅっと抱き締め返してくれる獪岳くん。



良かった、この子が無事で…



ごめんなさい、助けられなかった人……



『もっと、もっと強くなるから…私が……みんなのこと、守ってみせるから…!』




緊張が解けたのか、泣き疲れてしまったのか、私の腕の中ですーすーと寝息をたてる獪岳くん。



『そういえばこの子…お金盗んだんだっけ…?』




懐をまさぐり、みつけた巾着。



中を見れば結構なお金が入っていて。



私は獪岳の懐にそれ以上の額が入った巾着をそっと入れる。


『こっちは私が返すからね。』


私は寺のお金が入った巾着を手にぶらさげ、獪岳くんを背負う。



そして暗い夜道を鬼の気配を探りながら寺へと歩む。



少し歩けば今日行った楽しいが詰まった寺の明かりが見えてきて、ふわりと香る藤の花の香。



『うん、決めた。』




***
大正コソコソ話


『水の呼吸は私のお母さんが使ってた呼吸なんだよ!』

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麗夜(プロフ) - 梅干し太郎さん» 好きですって言ってもらえてすごく嬉しいです!!はい!これからも頑張ってきますのでよろしくお願いします! (2020年5月12日 6時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し太郎 - この作品好きです!頑張ってください! (2020年5月11日 17時) (レス) id: 15eefd5e4e (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 藍さん» はい!更新頑張ります!自分が書いた夢小説を面白いと言って貰えるのすごく嬉しいです!ありがとうございます (2020年5月4日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新楽しみにしています!面白かったです!! (2020年5月4日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - スノームーンさん!!こちらの作品も読んで頂いてるとは…!!嬉しさの極みです!こちらの更新も頑張るので是非読んでください! (2020年4月30日 1時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年4月16日 8時

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