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父「お前!俺を誰だと思っている!ここの融資を切ってもいいんだぞ!?」
そう言って医師達を払い除ける父親。
まだ少女を叩く母親。
この2人は人のことを価値で判断していた。
病院や老人ホーム、飲食店など数多くの経営をしている少年の両親は、上級国民と呼ばれるような家系の人物だ。
少女達が運び込まれたこの病院も彼らが支えているから成り立っているようなものだ。
そんな2人の跡取りがたかが一般人の、価値のない人間1人のせいで亡くなった。
母「私達が出来損ないのあの子をどれだけ頑張って、立派な跡取りになれるよう育てたと思っているの!」
…これじゃあ、約立たずの価値のない人間と一緒じゃない、一族の恥だわ。
そう言った母親の言葉に少女は1人だけ目に光を取り戻した。
明「あなた達が。あなた達があの子をああいう風にしたんだ!なんでお洒落や放課後の寄り道を楽しむような時期の女の子が…!」
─毎日死んだような顔をして、男装して学校に来るのよ!!─
そう言って母親に掴みかかる少女。
今少女を動かしているのは、少年を侮辱した母親への怒りだった。
遅れて入ってきた少女の両親達は少女を宥めるように引き剥がすが、今度は少女が止まらない。
少女は少年の母親を打ち、父親を殴った。
明「あの子は!私を助けてくれたの!!自分の意思を持って。貴方達の操り人形のようだったあの子がよ!?それを否定するのはあなた達が両親であろうと私は許さない!」
ベットの上に立ち、息を荒らげる少女。
もう彼女は、大丈夫だ。
だって、少年がその命をとして助けたってことを分かっているから。
それでもきっと、この先、少女は少年の傷を背負っていかなければならないだろう。
───でも、大丈夫だ。と全てを見た少年は笑って電源を落とした。
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かないろろ(プロフ) - 高評価押しました!味の保証はしません()明日香ちゃん推しになりそう… (5月2日 0時) (レス) @page11 id: 838d77be55 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - AKuRuSuさん» 高評価ありがとうございます(笑)この高評価、ばかうまいです! (2021年6月12日 20時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
AKuRuSu(プロフ) - 高評価です!美味しくいただいてくださいね。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: ce85f22cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃねこ(プロフ) - よかったです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 7a16543b0a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - ちゃちゃねこさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ美味いです。 (2021年4月3日 21時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年2月6日 23時