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中「マジかよ」
やっと中原が口を開いた。
しかし、その声は先程とは打って変わって、硬い声だった。
中「気弱な町医者が聞いて呆れるぜ…これに較べりゃ、先代の爺ィなんぞただの悪ガキだ。」
そう言った中原に森さんは、優しい笑みを浮かべお褒めにあずかり光栄だね、と言う。
森「中也君。傘下下れという先程の言葉は撤回しよう。代わりに、共同調査を申し出たい。」
脅しても入ってくれないと踏んだのだろうか、森さんが中原に出す条件を変えた。
森「我々が調べた先代復活の噂と、君が追う《荒覇吐》は明らかに同根の事件だ。
情報を分け合うだけで、互いに利がある結果をもたらすと思うのだがね?」
中「……もし断ったら?」
先程の話を聞いた中原が今度は頭ごなしに断らず、そう聞く。
まぁ、答えは殺す、それ以外にありえない。
珈琲に砂糖をいれるかのような、当たり前の口調で森さんは僕の思った通り殺す、そう言った。
森「尤も君を殺すのはマフィアでも骨が折れるだろう。だから君の仲間を、《羊》を全員殺す。どうかな? 」
中原本人ではなく、仲間を人質とした森さんの交渉、という名の脅し。
中原は激昴し、拘束具が弾け飛ぶ。
僕は飛んできた拘束具を太宰を盾にして避ける。
太「盾にしないでよ。」
『あいつとやりあった時1回庇ったのと、巻き込んだ借りを返すと思って。』
そう言えば、太宰は一つ溜息を吐いて視線をまた森さんの方へと戻した。
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かないろろ(プロフ) - 高評価押しました!味の保証はしません()明日香ちゃん推しになりそう… (5月2日 0時) (レス) @page11 id: 838d77be55 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - AKuRuSuさん» 高評価ありがとうございます(笑)この高評価、ばかうまいです! (2021年6月12日 20時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
AKuRuSu(プロフ) - 高評価です!美味しくいただいてくださいね。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: ce85f22cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃねこ(プロフ) - よかったです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 7a16543b0a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - ちゃちゃねこさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ美味いです。 (2021年4月3日 21時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年2月6日 23時