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銃撃戦にも耐える強化床材が砕け、破片が部屋中に飛び散った。
それでも森さんも、太宰も、僕も。
眉一つ動かさず無表情のままだった。
中「そんなクソったれな寝言を吐くために俺を呼んだのか?」
そんな中原に対して森さんはと言うと、まぁそういう反応になるよねえと分かっていたように言う。
森さんは好ましくない医療診察結果でも眺めるかのような表情で中原を見る。
森「しかし私の見たところ、君の追うものと私達の目的はある程度一致している。お互い提供できるものを確かめ合ってからでも、返答は遅くないと思うが」
森さんは言う。
成程。森さんはここで中原と手を組むことが最適解だとしているのか。と僕は考える。
まぁ中原はそんなことで引き下がるようなやつじゃあない。
中「ハハ。意外だぜ。マフィアの首領は、時間の無駄遣いが趣味とはな。」
中原は唇を横に引いて笑う。
その笑みはなんとも、怒りを含んだかのような、そんな笑みだった。
中「マフィアに入れだと?お前達マフィアがこの街に何をしたか……忘れたとは云わせねぇぞ」
中原の言葉に思いつくのは1人の人物。
森「先代の暴走か。その事については私としても心を痛めている。」
森さんは意志のはっきりしない顔でそう言う。
先代。
そう聞いた瞬間思い出すのはあの日。
森さんが先代の首を掻き切った、革命の日。
──僕と太宰と森さんの3人で共犯者となった日。
そして、僕は先代が起こした暴走を思い出した。
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かないろろ(プロフ) - 高評価押しました!味の保証はしません()明日香ちゃん推しになりそう… (5月2日 0時) (レス) @page11 id: 838d77be55 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - AKuRuSuさん» 高評価ありがとうございます(笑)この高評価、ばかうまいです! (2021年6月12日 20時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
AKuRuSu(プロフ) - 高評価です!美味しくいただいてくださいね。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: ce85f22cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃねこ(プロフ) - よかったです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 7a16543b0a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - ちゃちゃねこさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ美味いです。 (2021年4月3日 21時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2021年2月6日 23時