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「いって！」
＿グシャリ
「あ〜！卵が！」
デュースがぶつかった拍子に、袋を落としてしまい、卵が割れた音が響く。
それにいち早く気が付いたグリムは少女の肩から降りて、袋の中を確かめる。
「あっちゃ〜。」
「くそ、６個パックが1つ全滅だ。ビニール袋が卵だらけに…」
袋の中は卵まみれ。
１パックが全滅してしまっていた。
「ってぇな！どこに目ぇつけて…って…」
＿この学校は実は不良学校？これはルーキーズですか？
少女がそう思うのも無理はない。
デュースがぶつかってしまった男は、不幸なことに不良であった。
それも＿
「お前ら、昼に学食で俺のカルボナーラの卵割った奴らじゃねぇか！」
「おいおい、またお前らかよ。いい加減にしろよな〜。」
昼に学食で一悶着あった不良２人組だ。
これは、とんだ災難だ。
「…。」
デュースもグリムも不良を黙って睨みつける。
「角から飛び出してきたのは先輩たちじゃないですか。昼休みだって、卵が食べれなくなったわけでもねぇのにイチャモンつけてきて…こっちは今、卵１パック全滅したんすけど？」
「そうだそうだ！」
デュースは不良先輩に臆することなく、睨みを利かせる。
グリムはそれに便乗するように声を上げた。
「んだと？俺のせいだって言いてぇのか？」
しかし、不良相手に通じるわけがない。
不良は嘲笑うようにデュースを見下ろす。
どうやら少女の姿は見えていないようだ。
「はい。卵、弁償してください。…あと、鶏に謝ってください。」
デュースは冷静に淡々と怒りをぶつける。
「はぁ〜？卵ごときで大袈裟な。」
「…あ？」
「まだ地面についてないから食えんだろ？細かいことごちゃごちゃ言うなよ。」
「割る手間が省けて良かったじゃん！」
「「あっはははは！」」
不良はバカみたいのことを言って、少女たちをバカにしたように下品に笑う。
デュースはそれを聞いて顔を伏せてしまった。
＿…そうだよね。デュースはヤンキーなんかとは無縁だよね。やっぱり私が。
少女がデュースの様子を見て前に出ようとしたとき、デュースが少女の腕を掴む。
そして、立ち上がり、不良たちの前に立つと、
「…てんじゃねぇ。」
「は？」
「笑ってんじゃねぇっつってんだよ！！あぁ！？」
デュースは瞳孔をかっぴらいて拳を握りながら不良に怒鳴り散らした。
少女とグリムは思わず口をポカンと開けてしまう。
「おーっと、これは急展開。」
＿デュースは元ヤンでした。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
