故郷への帰還 ページ2
Aは国へ帰る道を歩いていた。
(何かがおかしい。不自然なほどに静かすぎる。)
Aは国に近づいていくのに比例して嫌な予感が大きくなっていくのを感じた。どんどん足速になっていく。
そしてその予感は最悪の形で当たることになる。
____Aが見たのは前の豊かな国が見る影もなく瓦礫や血ににまみれ壊滅した国の姿であった。
(いつから、こんなことに...？死体の状態を見るに死んでから一週間は経ってる。)
Aは散らばる瓦礫や横たわる死体を横目に見ながら、死体の山となっている場所に近づいた。
死体の山の頂上にいたのは翼の生えた青年だった。
彼は眠っているようでAが近づいても動く気配がなかった。
(こいつが、この国を...)
内心怒り狂っているが、頭では冷静に分析を行っていた。
Aは腰にかけている短剣を抜き青年の心臓を貫こうとした__その時だった。
ガキンッと剣と剣がぶつかりAの短剣は遂に青年の心臓に届かなかった。
「まだ生き残りがいたのか」
そう青年はつぶやいた。
(完全に不意をついたはず...こいつ、ただものじゃないね。)
それもそのはず彼は後に魔王となる男なのだ。
だが、そんなことを今のAが知る由もない。
Aは異空間からお馴染みのハンマーを取り出し青年の攻撃に備えた。
青年も双剣を構える。
初めに行動を起こしたのはAの方だった。
大きく振りかぶって渾身の一撃を青年に食らわせようとする。
しかし、青年はその一撃を難なく躱した。
青年は確実にAの首を落とそうと双剣を駆使して切り掛かった。
Aはその攻撃をハンマーでガードする。
両者一歩も譲らない互角の戦いであった。
__本来であれば、青年の圧勝だったが、青年は真なる魔王に進化したばかり。まだその動きはぎこちないためAはかろうじて対抗できているのだ。
「なぜ国を襲ったの」
Aは問う。
「...お前らが、俺の主を殺したからだ。」
その目は憎しみに満ちていた。
何があったかはまだ全て把握しきれてはいないが、おそらくはこちら側が先に手を出したのだろう。国王が欲を欠いて自滅したのは容易に想像ができる。
Aも怒りを感じて復讐をしようとしているが、それは青年も同じようであった。
「...そっか。」
Aは武器を構えるのをやめた。
このまま戦いを続ければ負けるのはAの方だ。
それに復讐をしたとしても国の民たちはもう戻っては来ない。
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ごまのサブ - ユリウスさん» 照れますな (12月30日 19時) (
レス) @page13 id: 9ddf1ae992 (このIDを非表示/違反報告)
ユリウス(プロフ) - めっちゃおもろいっす！！ (12月29日 23時) (レス) id: 2342ffa3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ごまだんご(プロフ) - きぬ田さん» うわあああありがとうございます！！！私もきぬ田さんの作品見てます！！実は話の構成に自信なかったんですけど同じ夢小説書いてる人に面白いって言われるの本当に嬉しいです！お互い頑張りましょう！！！ (12月7日 21時) (レス) id: ac87693953 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - ええぇぇぇめっちゃ面白いです！見つけた時は心の中で発狂してました笑高校受験も頑張ってください！私もディーノ夢を書いているのですが、同じ年代の…況してやこんなに文才があり過ぎる方も書いていただなんて嬉しすぎます！これからも陰ながら応援させていただきます (12月7日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
ごまのサブ - SOMA205さん» そりゃよかったでござんす (12月6日 17時) (レス) @page3 id: deac972eca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまだんご | 作成日時：2023年12月4日 0時
