Episode32* ページ2
_______キーンコーンカーンコーン
放課後。
今日は貴利名達は部活があって、
私は病院で診察を受けた後にフルートのレッスンがある。
つまり今日は貴利名と一緒に帰れない。
氷浦「そんな寂しそうな顔するなって。
レッスンがんばって。」
貴利名がポンと私の頭に手を置いた。
やだ。私、そんなに顔に出てたの?
少し恥ずかしい。
『貴利名も部活頑張ってね。』
氷浦「ああ。」
私の頭を優しく撫でて、
貴利名は明日人と部活へ向かった。
___ずるいよ。貴利名は。
私をドキドキさせる天才だよ。
まだ少しふわふわした気持ちで
病院へ向かった。
*
病院でいつも通り診察を受ける。
今回も特に異常はないようだ。
ホッと安心して胸を撫で下ろす。
…今頃、貴利名は部活頑張ってるかなあ。
無意識に貴利名のことばかり考えてしまう。
『私もフルート頑張らなきゃな。』
最近、私にも1つ目標が出来たのだ。
自分で曲を作って、
それをフルートで自分が演奏すること。
それをいつか貴利名に…皆に聴いてもらいたい。
そのためにはもっと下積みが必要だし、
努力を怠らず頑張らないといけない。
よし。と自分に喝を入れレッスンへ向かおうとすると、
入口付近に見覚えのある人影。
『…………野坂君??』
野坂「久し振りだね。A。」
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作者名:渡邊妃葵*わたなべひなた | 作成日時:2018年12月20日 22時