常識と概念がひっくり返る時※嘔吐表現有 ページ17
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ユウside
｢着いたぞ！｣
｢人の子、しっかりしろ……！｣
視界が切り替わり、そこはディアソムニア寮の談話室にあるソファーの上。
夕方な為多く居る寮生達がなんだなんだと騒ぎ立てている。
呻き声をあげる私に、ツノ太郎がギュッと頭を抱き込んでくる。
確かな体温にギュッと背中の布を掴めば、リリア先輩が背中を摩ってくる。
そこの隙間にもぞりと潜り込んで来る暖かいそれに、私は素直に声を上げた。
｢ぇう、グリム…！｣
｢ユウ、しっかりするんだゾ！！｣
｢親父殿、クルーウェル先生を呼んできました！｣
｢お二人方、ありったけの魔法薬と毛布です！！｣
｢でかした二人とも！！｣
セベクとシルバー先輩の声が聞こえる。
自分の心臓の鼓動が五月蝿い。
グリムの体温が、酷く救いで。
もう学園長からは離れた筈なのに、その余韻か視界がグルグルする。
グリム、グリム。
｢ごぇﾞんね｣
文字通り、視界がひっくり返ってーー。
ーーきて
……あの女性の声がする。
何だろう、何を言っているんだ。
ーー起きて、お願い！このままじゃ貴方……死んでしまうわよ！！
｢……ッ！｣
パ、と意識が浮上する。
私は、自室のベッドに寝かされていた。
何か暖かいと思ったら、側頭部の辺りでグリムがすよすよと寝息を立てていた。
額に濡れタオルが乗せられている。
ムクリと起き上がれば、それは酷くぬるかった。
｢…………ぁ、｣
タイミング良く、リリア先輩とツノ太郎が入ってくる。
二人と目が合うや否や、慌てた様子で駆け寄ってくる。
まだ、視界がグラグラする。
｢大丈夫かユウ、まだ寝とった方が良いぞ。
魔力回路がぐちゃぐちゃになっとる｣
｢クロウリーの事はまた後で対応する。
すまない、目を離した僕の責任だ｣
未だ、視界がグラグラする。
心臓の鼓動がどんどん早くなってくる。
息が詰まる。
呼吸がどんどん早くなっていく。
ヤバい、ヤバい。
様子がおかしい私に、二人が焦りを顔に滲ませる。
｢ユウ、ユウ大丈夫じゃ。
今はまだ寝とれ｣
｢顔が真っ青だ、僕が傍にいるか？｣
｢は、は、は…………っ｣
違う、違う。
そういう訳じゃない。
嗚呼なんだ、腹の奥からせり上がってくる。
汗が滲む、手が震える。
グリムが目を覚まして手をキュッと握って来た。
まずい、なにかが、出る、
｢ふた、りとも｣
｢ユウ？｣
｢っ……！待っとれ、今儂が魔法薬を…！｣
口から、何かが出た
魔法士にとって忌むべきソレ※嘔吐表現有→←激痛恐怖寂寞欲望憤怒 王の怒り 封じられた記憶
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サッポロポテイトゥ - 最高です！リクなのですが‥わ、私オクタが大好物でして‥少し絡んで欲しいです！この話とても面白く、目からオアシスメーカーですー (2023年1月19日 13時) (
レス) @page5 id: 186cc97eda (このIDを非表示/違反報告)
マロ汰(プロフ) - 葉月さん» わー一番乗りおめでとうございます！続編も引き続き頑張って行くので、よろしくお願いします(*´∀`)♪ (2022年12月26日 22時) (レス) @page8 id: 12860d964e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 評価とお気に入りの一人目は私が頂きました！！マロ汰様の文章や内容どれも大好きなので続編も更新楽しみに待機しております！！ (2022年12月26日 16時) (レス) id: 7976f6f747 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マロ汰 | 作成日時：2022年12月26日 16時
