文化祭は甘えたい《剣持の場合》 ページ8
文化祭。青春の一ページだとか、そんな風に言っているのをよく耳にする。
僕はと言うと、自分のクラスの出し物であるメイド喫茶の料理長に任命され、料理の内容と材料を明確にするよう頼まれ、メイド役をするため今は暇な彼女とパソコンに向き合っている。
『やっぱオムライスは鉄板でしょ!!あーけど材料費大丈夫かな……』
『プリンとかは!?あぁ冷やすものないか…』
と、まぁこんな具合に、Aが案を出し、調理方法や材料面を僕が考える。といった形なのだが、正直を言うと僕の中では問題はそれじゃない。
そう、〈彼女がメイド役をする〉ということ。
Aはこう言うイベント事には非常に積極的で、メイド喫茶を提案したのもAだった。当然発案者であるAはメイド長と役職を貰って非常にはしゃいでいる。
Aが言うには『メイドって一回やってみたかったんだよね!!』とのこと
一応彼氏という立場の僕から言わせてもらうと、まぁ、嫌である。彼女のメイド姿が他の男に見られると思うと苛立ちを覚える。
だがテンションが上がっているAにそれを伝えれば爆笑とおまけに煽りもついて来るだろう。なので僕はAがメイドをすることについて何も言っていない。
『んー…………なんかいいのあった?』
「Aが言ったやつ大体できそうですよ」
『え、マジ!?!?すご!!さすが料理長!』
「それそこまで関係ないような…」
と、その時、PCルームのドアが開いて、クラスメイトの女子が入ってきた。
「Aちゃーん!彼氏と二人のところ悪いけど、採寸したいからちょっと来てもらえるー?」
『おっけー!全然大丈夫だよー!!』
じゃあまたあとで、と言葉を残して、女子のもとへ駆けていった。
「リスト、作るか…」
−−−−−
そして日々は慌ただしく過ぎていき、ついに文化祭当日。
『うっひゃー!!メイド服めっちゃかわいい!!どうどう剣持!!かわいい!?』
「あー…いいんじゃないですか?」
『なんで疑問形?あとこっち向いて言えや』
直視したらうっかり可愛いなどと言いかねないので自分の仕事に集中しているフリをしてやり過ごす。
「そろそろ始まるね〜!うーわメイド長かわいー!!」
『えー!ほんと!いやーありがと!キミも似合ってるじゃん!』
「トゥンク……」
『ときめき方おもろw』
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^_^ - 続き読みたいです!!! (8月29日 21時) (レス) id: 44ae92db52 (このIDを非表示/違反報告)
しょーゆ - 最近見つけて一気に読み進めました。とっても面白いです。更新いつまでも待ってます! (7月20日 22時) (レス) @page22 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
ふうり - ツンデレな剣持さんがたまらないです!!!続き待ってます‼ (2023年3月24日 23時) (レス) @page21 id: 260b9b0075 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんなにも素敵な剣持の夢小説を初めて読みました、、続きも待ってます、、!! (2023年2月16日 22時) (レス) @page21 id: ce274380b7 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 続き待ってます🥹 (2023年1月31日 1時) (レス) @page21 id: 4c3ddc0209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はっぱ | 作成日時:2022年2月23日 19時