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「ところでもう彼奴等には会ったのか?」
「彼奴等?」
土方の問いに、斎藤は訝し気に質問を返す。
「試衛館の連中に決まってるじゃないか」
「彼らも、此処に?」
「ああ。山南さんも総司も、新八に原田、平助も源さんも一緒だ」
そこに、足音が幾つか近づいて来て、「珍しく土方さんのはしゃぐ声が聞こえたと思ったら」と沖田が顔を出した。
「一くんじゃない」
「総司」
続いて、面々が次々に顔を出す。
「懐かしい顔がいるじゃねえか」と原田。
「おお、斎藤!」と永倉。
「一くん?! うわあ、久しぶりだなぁ!」と、これは藤堂だ。
「一くんも京に来てたなんて思わなかったよ!」
「一体いつ来たんだよ?」
次いで、藤堂と永倉がそう云うのを聞いて、斎藤は表情を緩め、それから感慨深そうに「暫くだった」と云った。
「全くだぜ!」と永倉。
沖田が、如何にもうきうきといった感じで口を開く。
「ねえ一くん、久しぶりに会ったんだし、手合せしない?」
「総司の奴、お前が試衛館に来なくなって、寂しがってたんだぜ」
原田が揶揄うように云ったが、斎藤は至って真面目に「良かろう」と答えた。
「ほどほどにしておけよ」
土方の言葉に、沖田は「分かってますよ」と云った。
続けて土方は、こう指示を出す。
「それから新八、原田、平助、お前らこれから市中の見回りをして来い」
「え? 勝手に見回りなんてして良いのか?」
藤堂が、驚いた声を上げる。
「今後何処の藩に後ろ盾になって貰うにせよ、手柄を立てておいて損はねえ」
土方の説明に、藤堂は「あー、そっか」と、納得した様子だ。
「不逞浪士が手に余ったら、斬っちゃえば良いじゃない?」
「お前は黙ってろ」
楽しそうな口振りの沖田を、土方がばっさりと切り捨て、沖田はむ、と口を噤んだ。
「んじゃ、ちゃちゃっと見回って来るか!」
永倉の声で、三人は立ち上がった。
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Chris(プロフ) - ファーストMeさん» わーいありがとうございます! こっちの作品も神様ネタありますから、待ってて下さい! (。>ω<。)ノ (2017年6月15日 13時) (
レス) id: c0c9efb09c (このIDを非表示/違反報告)
ファーストMe - “刀と共に生きてきました”から来ました！この作品も凄く良かったです！！更新待ってます！！ (2017年6月15日 13時) (レス) id: d48a818a0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chris | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chrisinfo/
作成日時：2017年5月23日 0時
