【鋼の錬金術師】三兄弟の錬金術師 Ⅱ (ページ12)

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「たしかに軍の刑事記録も読んで覚えてますけど…」

突然指名されたせいか、シェスカさんはかなり困っている様子だった。
おろおろとしているシェスカさんを気にかけることも無く、エドは容赦なく中佐にシェスカさんを推薦する。

「どうだろう中佐。この人働き口さがしてんだけど」

「え？この嬢ちゃんそんなにすごい特技持ってんのかよ！？そりゃ助かる！」

体操機嫌が良さそうに椅子から勢いよく立ち上がった中佐は、さっそくシェスカさんを軍で働かせるための手続きをさせるために彼女の首根っこを掴んだ。
ずるずると中佐に引きずられていくシェスカさんの表情はどこかハキハキとしていて＿＿

「あっ…あの、お三方！ありがとう！自信持って私頑張ってみます！本当にありがとう！！」

中佐は「わっはっはっ」と笑いながらシェスカさんを引きずりながら、シェスカさんは「ありがとう！」と部屋から出る最後まで感謝の言葉を述べ続けながらその場を立ち去った。

怒涛の出来事に圧倒されてしまったが、なんだかんだ言ってハッピーエンドになって良かったと思う。
これでシェスカさんには仕事先が見つかったし中佐は刑事記録を復元出来る。

一段落がついたところで、私はおもむろに席を立った。

『さてと…』

「？どうしたんだA」

『中佐やシェスカさんの行動を見て私も早めに出来ることはさっさと済ませようかと思ってね』

ふわふわとしたハッキリとしない答えを返す私に、エドとアルはきょとんとしている。
二人の様子が少し面白く感じつつも、いじわるな事を言ってしまった自分を強く戒めた。

『ごめん、分かりにくかったな＿＿＿病院だよ。さっさと診察終わらせたくてさ』

「なんだそういうことか。いいけどちゃんと護衛はつけとけよ？」

『なんか兄さんに護衛つけろって言われるの納得いかないな…』

「なんだと」と憤慨する兄を他所に、私はアルに手を振って扉に手を掛ける。
部屋を出てすぐ、入口の両隣に少尉と軍曹が見張りをしていたので私は2人に事情を話した。

「なるほど…分かったわ。病院だし護衛は女性の方がいろいろと都合がいいでしょうね。Aちゃんはそれでいい？」

『はい！ありがとうございます』

「じゃあブロッシュ軍曹、ここの護衛は任せるわ」

「はっ！」

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ちょっとしたお知らせです。
実は落ちが決まっているんですが、追記した方がいいのかのご意見をお聞きしたいです。コメント欄に書いてもらえると助かります。

いつもご愛読ありがとうございます。