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スタジオへ戻り、エクステやら化粧やらを落としてもらいメガネをかけ直す。
コンタクトはあまり慣れなくてゴロゴロしたし、ヒールを履いていたせいでかかと部分の床が沈んでいる変な感覚がある。
「お疲れ様です!お先に失礼いたします〜!」
この後事務所で作業するのも多分仕事に手が付かないだろうし、何よりAが待っているのだ。
Edenのメンバーも先に上がっているようだった。
少し早歩きでエレベーターまで向かい1階まで降りれば、そこにはソファに掛けるAの姿があった。
長い足をだるそうに組んで片手でスマホをいじっている。
…だめだ、かっこいいと思ってしまう。
「お疲れ様です。お待たせしてすみません、A」
「ん、お疲れ様。行こっか」
自分を守ってくれた時の怖い顔は施設の時でも見なかった。というか施設にいた時もずっと笑顔だったような気がする
そんな顔もできるのか、と思ったと同時に俺はAのこと何も知らないんだなと少し悲しくなった。
「茨?どうかした?」
「失敬!少々考え事を」
「夜に反省しても沼にハマるだけだから良いこと考えよ」
「…別に反省はしてませんよ。」
貴方のこと考えてたんですから。
こうやって夜の道を2人で並んで歩くのは変な感じがするが特に会話を続ける必要もないし会話がなくても心地良い。
「着いた〜、ここでーす」
「随分ご立派なところにお住いで!」
「そうだねぇ、景色は気に入ってるよ」
Aの笑顔の眩しさにやられながらエントランスに入ると、Aが近づいただけでエレベーターが降りてきてそのまま開いた
スマホや鍵を翳していないのにシステム進化しすぎでは?
そんなことを思っていればあっという間にAの部屋の前まで来てしまう
もう戻れない。
違うことを考えて誤魔化していたがもういよいよ誤魔化しがきかなくなる。
「お邪魔します!」
「なんもないですがどうぞ〜」
ふわり、と香るホワイトムスク
白と黒を基調としたモノトーンの部屋
…そしてEdenのポスター
「あっ!恥ずかし!!」
「ふふ、ファンですか?」
「まぁ〜…曲は聴くしテレビもだけど、茨がいるからかな」
「またよくそんな恥ずかしいことを言えますね!」
「茨のこといっぱい考えてるからね」
またそうやって、笑う。
少し頬が赤く見えるのは暑さのせいか?
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はなちゃ(プロフ) - サンゴさん» コメント、応援ありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!🥰仕事忙しかったり書いてもなんか違うなって消してばかりで更新遅くてごめんなさい、、!頑張りますほんとにありがとうございます❤️ (2023年1月27日 19時) (レス) @page25 id: 2736857ed6 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - はじめまして!この作品が大好き過ぎてコメントしてしまいました!!ずっと応援してます!!茨とイチャイチャさせていただいて本当にありがとうございます!!!!!(早口)頑張ってください!!! (2023年1月23日 23時) (レス) @page25 id: e71bbd766c (このIDを非表示/違反報告)
yu- - いえ、我儘言ってすみません。とてもおもしろかったです😊 (2022年11月20日 10時) (レス) id: f02eee6231 (このIDを非表示/違反報告)
はなちゃ(プロフ) - yu-さん» コメントありがとうございます☺️最低評価をいただいたのでモチベがなくなってしまいまして…申し訳ありません🙇🏻♀️ (2022年11月19日 11時) (レス) id: 2736857ed6 (このIDを非表示/違反報告)
yu- - え、続きすごく気になるんですけど ... (2022年11月19日 11時) (レス) @page14 id: f02eee6231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はなちゃ | 作成日時:2022年11月2日 14時