連れ出す ページ19
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レコーディング中は、中に入れなかったため外の部屋で待機した。
暇でしょうから、と言って茨が気を利かせて今後の予定表などが細かく書かれた書類を置いていった。
自分は世でいうアナログ人間なのか...？
書類の方が画面で見るより頭に入ってくる気がする。
というか、茨はアイドル以外にここの副所長とEdenのプロデューサーもしていて休みはあるのだろうか。
｢A！お待たせ、終わったね｣
｢日和坊っちゃま！お疲れ様でした｣
ふぅ〜と伸びをする日和坊っちゃま
後に続いてきた凪砂様と漣様にもお辞儀をする。
｢A...さっき大丈夫だった？｣
｢問題ありませんよ、凪砂様。ご心配ありがとうございます｣
｢よかった、Aはすぐ手を出すから相手が男の人だと私も心配しちゃうな...｣
｢どんな大男であろうと急所をつけば容易いものです。｣
｢なんつー話してんすか...恐ろし｣
｢漣様もご所望とあれば1度床とお友達になれますが｣
｢いや、遠慮しときます。あと俺の事普通にジュンとかでいいっすよ｣
シュン、と心配そうにしてくれる凪砂様と急に口角を上げ名前の呼び方を変えるよう言ってきた漣様。
皆さん私に構ってる暇あるのかな、
｢ではジュン、とお呼びいたしますね｣
｢っす｣
｢ふふ、Aもだいぶ打ち解けてて嬉しいね！｣
打ち解ける？私が、
そういえば友達なんてものはいないし、巴家の方と使用人しか関わりがない...
日和坊っちゃまはその為にも私を外へ連れ出してくれたということか
｢日和坊っちゃま、ありがとうございます｣
｢相変わらず気がつくのが早いね｣
そしてまた私の頭を優しく撫でた。
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作者名：はなちゃ | 作成日時：2022年9月21日 22時
