心の整理 ページ19
.
｢んで、単刀直入に聞きますけど｣
｢はい｣
｢やっぱ付き合ってるんすか？茨と｣
｢ん゛っ｣
周りに人がいないことをいいことにストレートに言い過ぎではないか
付き合ってるか、と言われると少し難しい気がする。
日和お兄様に聞いた、付き合ってください！のやりとりはしていないし…
｢……わかんないですね｣
｢え、告白してないんですか？｣
｢ん〜。お互いに好きとは言いましたが…それは付き合ってるってことなんでしょうか｣
｢あぁ確かにそう言われるとわかんないっすね。｣
すっかり自分の舌に馴染んだミルクティを飲みながら考える。
そもそも付き合って何するんだろう、
付き合った先ってなんだろう？
茨はアイドルで私はそうじゃない。
アイドルの恋愛なんてファンからすれば大変なことに違いない。
…つまりは付き合っちゃいけないってこと、かな。
｢どんな選択をしたにせよ、まだ俺ら若いんで。なんだって出来ちゃいますよ｣
｢あはは！ジュン人生何回目ですか？｣
｢3回目くらいですかねぇ｣
世間の目は決して優しくない。
そんな中でも自分の人生を決められるのは自分だけ、
ステージで歌って踊る茨を見てから、彼にはずっと夢を追いかけて欲しいと思った。
もし限られた恋であっても、日和お兄様にもジュンにも背中を押してもらってるし出来ることを精一杯したい。
｢ありがとうございます、ジュン。なんか気持ちが楽になりました。｣
｢良い方に進んでくれることを願ってますよぉ｣
｢皆様の幸せが私の幸せですから、｣
…私の存在が足枷になる時がきたら、それまで。
｢茨に今の気持ち、ちゃんと伝えます｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなちゃ | 作成日時：2022年10月12日 18時
