ただの追っかけ8 ページ9
.
｢あ！やばい、会社から電話…ちょっと出てくる！｣
｢あいよ｣
｢Aさん、一緒に食べませんか？｣
スマホを耳に当てながら店から出ていく山本を見つめているとHiMERUがそう言った。
…いや、一緒にって、まじだったんですか？
HiMERUの向かいの席ではこはきゅんがうんうんと頷いていた。
こんな機会、滅多にない。てか人生であるかないか、
｢お邪魔します〜｣
｢ぬしはんはわしの隣な！｣
｢ヒョッ｣
｢また変な顔しおって…嫌か？｣
｢え、いやもう有難いです。｣
4人がけのソファだったのだ
こはきゅんが奥にずれ、自分の隣をポンポンとした。
ニコニコしながら隣な！なんて言われちゃもう落ちるでしょ。
そんな中HiMERUはふふふと楽しそうに紅茶を飲んでいた。
｢Aさんは昨日のライブ楽しかったですか？｣
｢そりゃ！もちろん！！初めて行ったんですけど…楽しくて、音がお腹の中まで響いて、曲間のトークとかも最高で！｣
｢コッコッコッそう言ってもらえるとわしらもやり甲斐っちうもんがあるな、おおきに｣
｢そうですね。HiMERUも嬉しいです。また次もきてくださいね｣
｢当たり前です…｣
2人の尊さに思わず拝みそうになる
そんな中、こはきゅんが横からなぁ、と声をかけてきた。
｢Aはん、おもろいからまた会いたいんやけど…連絡先知らんのや。教えてくれへん？｣
｢うっそ、まじで｣
｢HiMERUはん！副所長はんには内緒で頼むわ！｣
｢しょうがないですね。桜河がそんなのこと言うなんて珍しいですし、1回だけですよ。｣
｢おおきに〜！｣
やり〜！と早速スマホに連絡先を表示した。
こ、これがクレビ桜河こはくの連絡先…
ありがとう電話で席外した山本。
心の中で強く強くガッツポーズをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなちゃ | 作成日時：2021年6月26日 21時
