3.華がない私の情けない話 ページ3
そして、夕暮れ時のことだ
ご飯の支度をするから、薪を集めてこいと言われた私は
街の奥にそびえ立つ大木の裏手まで薪拾いに来ていた
夕暮れ時で辺りは赤いはずだが、森の中は薄暗く。
どこか薄気味の悪い雰囲気が辺りから漂っていた
『ひい、ふう、みぃ・・・と。あと1束ほどあれば良いか』
久しぶりの母さんのご飯、楽しみだな!
薪を1つ、また1つと拾いながら森を進む
すると少し開けた場所に出てきた
『こんなところあったんだ・・・』
普段大木裏の森には入らないから少し新鮮だな
キョロキョロと珍し気に見ていると
突如、宙に黒い穴の様なものが空き。瞬く間に大きな1体の虚が出現した
「こんなところで最初の獲物に出会うとはなぁ、思いもよらなかったぞ、小娘ェ」
ニタリと歪な笑みを浮かべる虚は私にズンズンと近づいてくる
そんな虚を呆然と見ている私
何してるんだ、私。
仮にも死神の卵なんだから
霊術院生なんだからしっかりしなきゃ
虚の1体なんて倒して当然・・・!
『ッ、く君臨者よ血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を____』
虚がいきなり私の懐へと飛び込んでくる
「おせぇよ」
私が避けるよりも速く
ギラリと尖った爪は私を切り裂いた。
『うぁぁっ!!』
切り裂かれ、その反動で吹き飛ばされる
背後には木
あぁ、もしあの木にぶつかったら
一気に距離を詰められて
今度こそ終わりだ
こんなところで、死ぬ?
嫌だ。
虚になんて負けない
虚を倒してこその死神
ぐっと、両手を幹について、そのまま勢いをつけ
背中の袋から刀を取り出し虚に切りかかる
『私が、虚、なんかに負けるかぁっ・・・!!』
[ガキィン!!]
刃物が止められる鋭い音。
キッと相手を睨みつけるも、虚はまだ歪な笑みのままだった
「ほーぉ、死神の術を使うが。死覇装着てねぇってことは
お前卵だなぁ小娘ェ」
『それが、どうした!!』
「お前。俺が1人でここに現れたと思ってるだろう」
『どう言う事だ』
「残念ながらなぁ、それはチガウ」
すると虚の背後に複数の黒い穴が開き始めた
そして、出てきたのは
4体の
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白銀水龍(プロフ) - 更新履歴がありません! (2019年4月12日 6時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)
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