17.華がない私の華はまだ芽吹くことを知らないと言う話 ページ18
「あ、ここです」
前を歩いていた雛森さんの足が止まる
視線の先の暖簾には[甘味処 永福]の文字
「ほんと、ここみたいね。丁度行列もないし・・・入りましょうか」
「今はまだ人が少ないみたいです。きっとこれから混んでくるんじゃないですか?
ほら、シロちゃんも入って!藤村さんもー」
雛森さんに背中を押され、渋々隊長が入り。後に続いて私も入った
既に中に入っていた松本副隊長は、席について注文をしていた
「三色団子3つといちご大福を2つ・・・ですね、かしこまりました。
お連れの方々はどうなさいますか?」
「私もいちご大福2つと栗ようかんを2つ、あと大福」
「・・・・甘納豆。」
『じゃあ、みたらし団子1つと煎茶とイモようかんを1つで』
「かしこまりました」
雛森さん達よく食べるなぁ・・・
それにしても隊長、甘いものは嫌いって言ってたのに
甘納豆なんて食べて平気なの?
「もーシロちゃんてば甘納豆ばっかり!他にも甘いもの食べられるようにならなきゃ」
"これを機会に他に甘いもの食べれるようになろうよ"なんて楽し気にメニューを見せている
隊長は少しだけ嫌そうにしながらも"まぁ・・・考えておく"と返していた
なんだろう、隊長と雛森さんが。
2人の仲が良いことに少しだけモヤモヤした
私の知らない隊長を知っている雛森さん。
ちょっと、羨ましいな
私も、隊長の幼馴染になれたら___
「藤村?」
どれだけ良いだろうか
「藤村!・・・藤村!!」
『わぁっ!?』
ハッとして顔を上げると松本副隊長に肩を揺さぶられていた
「もう、何ボーッとしてんの?考え事?」
「藤村さんもしかして・・・悩み事なら聞きますよ?」
『い、いやいや結構です・・・』
正直、悩みは雛森さん関連ですけど。
とか本人には絶対に言えないよなぁ・・・。
「・・・そう言えば、松本、藤木。お前らあの茶屋で何してたんだ?」
『藤村です。』
「スマン」
「それで何してた?」
「何してたって・・・買い物ついでに一息入れようと思って休んでましたよ?それが何か?」
「いや。なんでもねぇ・・・」
「ふぅーん・・・そうですか」
少し口元をニヤつかせた後、隊長をチラチラと見る松本副隊長。
何か良からぬことを考えてるんじゃないかと一目で分かった
18.華と和菓子はよく似ている・・・気がする話→←16.華がない私の球根はまだ小さいと言う話
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白銀水龍(プロフ) - 更新履歴がありません! (2019年4月12日 6時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)
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