52Q からかわないで下さい ページ6
放課後になったって苛立ちは収まらなかった。
というよりも悪化。
こんなときはすぐに帰宅するに限るのだ。
支度をして鞄を手に取った時だった。
桃「Aちゃん‼」
視界にうつしだされる淡い桃色。いかにも女子らしい色と声。誰か、なんて火を見るよりも明らかだった。
貴「さつきさん?どうしました?」
笑顔で問いかければ今日の部活は見に来るのか、と聞かれる。
行くわけないだろ、あんな空間。
そう言えれば一番なのに。
今日は用事があるのだ、と申し訳無さそうな振りをして言えば残念そうにそっか、また今度来てね!と笑顔で言われた。
……期待してんのかなんなのか知らないけど馬鹿じゃないの?
こぼしたくなるため息をすんでの所で飲み込んだ。
さよなら、とかバイバイ、とか挨拶してくるクラスメイトに笑顔で挨拶し返し教室を後にした。
教室に征十郎は居なかった。
貴「……何を気にしてんだか」
赤「何を気にしてるんだ?」
貴「………ッ!!!」
誰もいない、と思って呟いたのに。
予想外過ぎた返答と存在に振り向いて息をのめば征十郎は少し楽しそうに笑った。
赤「で?Aは何を気にしてるんだ?」
貴「…赤司くんには関係の無いことです」
にっこり笑顔で猫を被ってそう言えば征十郎の顔は不満そうな表情に変わった。
赤「その呼び方やっぱり気に入らない」
貴「だったら同じ呼び方している他の子にもそう言ってあげたらどうですか」
赤「Aに呼ばれないと意味がない」
貴「なっ」
何を言われてるのかよくわからない。
何が俺じゃなきゃ意味がないって?
貴「………からかわないで下さい」
うまい言葉が見つからなくてそれだけ言ってその場をはなれようとした。
赤「A」
貴「…何か」
赤「部活は見てくれないのか」
どいつもこいつも同じことをききやがる…
貴「っ!用事があるので!帰ります‼さよなら!」
そう言って走った。
別にさっきの言葉が頭をぐるぐるしていて恥ずかしかったから、とか、嬉しかったからとかではない。
決して!!!!!!
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小説のコンクールにオリジナル応募したら佳作に入った!!!!!!
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*。赤司 妃奈 。* - どうも、はじめまして。とても面白いです!夢主ちゃんのゲスだけどツンデレなところすごく好きです!更新頑張ってください!応援してます^^ (2018年3月17日 8時) (レス) id: a4d7dc62f2 (このIDを非表示/違反報告)
夜魔音狐ぴよこん - 終わらせられるよう頑張ります。ゲス?な夢主ちゃんをよろしくお願いします! (2018年1月6日 8時) (レス) id: fadf33e0a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこん@赤司様信者なう(●▽○)(プロフ) - 鈴香さん» ありがとうございますっ!のんびりですがよろしくです! (2013年4月3日 19時) (レス) id: 09cfa6f755 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - 続編おめでとうございます!! 更新頑張ってください!! (2013年4月3日 4時) (レス) id: 035d68fc2a (このIDを非表示/違反報告)
琉星.。(プロフ) - ぴよこん@赤司様信者なう(●▽○)さん» 了解ですっwwではまたww (2013年4月2日 17時) (レス) id: b85de741ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜魔音狐ぴよこん x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/piyokon/
作成日時:2013年4月2日 11時