60Q 呪いともうひとつ。恋 ページ14
「花言葉は呪い、だろ」
紡いだ言葉は遮られた。
まさか知っているとは思わなくて
「驚いた」
素直にそう言えば、さっき調べた。とだけ返される。
「じゃあ、その呪いの他にもある、て言うのは?」
「え」
流石にそこまでは知らなかったようで、ぽかん、とされた。
「黒ユリの花言葉は呪いともうひとつ。…恋だ」
「恋…?」
聞き返されたそれにそっと頷けば、Aはふと何かを考えた。
「なんで。」
「なんで、とは?」
「…なんで恋、なの」
その言葉に記憶を掘り起こす。
「どこの地域だったかは忘れてしまったが、黒ユリを誰にも気づかれずに意中の人の近くに置いて、手にとってもらえたら想いが届いた、という意味だった気がする」
「………………」
顔が青くなったAの頭をそっと撫でる。
「朝、止めてやっただろう。気にするな」
頷くAを見て思わず口元が緩みそうになるが、まだ緩ませるわけにはいかなかった。
「それで、心当たりは?」
どうせ何か隠してるんだろう、と言えばAが一瞬固まった。
「………。」
「A」
「…前から、メールがあった。」
「メール?」
どういう内容なんだ、と聞くよりも早く、Aはあっさりと俺に見せてくれた。
渋ると思っていたせいか意外にもあっさりとした態度に内心驚いたが、そんな感情はメールを見ればあっという間に消え失せた。
「…どうして黙っていた」
「ばか言うな。征十郎に言ってなんになった。」
ふい、と顔を反らしたAがどこか寂しそうで。
「…A」
「なに」
「今までの事はもういいから、これからは何かあったら俺に教えろ」
「は?」
口調が気に入らないのか、他を見ていたAが怪訝そうな顔で俺を見る。
そんなAの目をじっと見つめた
「…これからは俺がAを守るから」
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*。赤司 妃奈 。* - どうも、はじめまして。とても面白いです!夢主ちゃんのゲスだけどツンデレなところすごく好きです!更新頑張ってください!応援してます^^ (2018年3月17日 8時) (レス) id: a4d7dc62f2 (このIDを非表示/違反報告)
夜魔音狐ぴよこん - 終わらせられるよう頑張ります。ゲス?な夢主ちゃんをよろしくお願いします! (2018年1月6日 8時) (レス) id: fadf33e0a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこん@赤司様信者なう(●▽○)(プロフ) - 鈴香さん» ありがとうございますっ!のんびりですがよろしくです! (2013年4月3日 19時) (レス) id: 09cfa6f755 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - 続編おめでとうございます!! 更新頑張ってください!! (2013年4月3日 4時) (レス) id: 035d68fc2a (このIDを非表示/違反報告)
琉星.。(プロフ) - ぴよこん@赤司様信者なう(●▽○)さん» 了解ですっwwではまたww (2013年4月2日 17時) (レス) id: b85de741ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜魔音狐ぴよこん x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/piyokon/
作成日時:2013年4月2日 11時