LOVE ME LOVE ME

３：A bit stupid nuna ページ8

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私ってやつは

ほんと、どうしようもない人間だな。


お店を閉めてセキュリティをかけて

裏の出入口から外に行けば




｢あのさフニ。私、今日はダメって言わなかった？｣

｢うん。読んでないから知らない。｣

｢わざとでしょ？｣




そこにフニが居るって、わかってたくせに...



ちょうど私の頭の高さにある肩を
眉毛と口角を上げながらすくめるから

お昼に送った断りのメッセージは
惚けてはいるけど、意図的に読まなかったんだ。




｢それより早く行こ。みんな待ってる。｣

｢みんなも居るの？｣

｢当然じゃん。アヤちゃんもハル先輩も居るよ。｣




正直、何度か考えたことがある。

こうやって、容易く私を喜ばせるフニが

弟の友達じゃなかったら、とか

年下じゃなければな、って。



罪悪感は絶対に持たせない。

嫌悪感なんて感じるはずがない。

誠実さと男らしさと優しさを
ポテトサラダにしたような子だもん。

私の誕生日を忘れたことが無いんだよ？
ただ、友達のお姉ちゃんってだけなのに。


天気がいいね、とか

雨が降ってるけど傘はある？、とか


今日は雪だから暖かくしなさい、とかね？

桜が満開になったよ、とか。


1日1通は必ず届くメッセージ。

これが習慣になってるのは、私も同じで




｢Aヌナ、なんでぜんぜん食べないの？｣

｢今日は焼き担当の気分だから。｣

｢あーそっか。ダイエット中だっけ。｣

｢そう。ダイエットちゅ...ふがっ！｣

｢はいうるさーい。黙って食べなさーい。｣



こうやってからかう、ちょっと意地悪なところも

そう言って、私の口にお肉を押し込むところも


嫌いじゃないの。強引なんだけど、むしろ楽しい。




何度も考えた。

何度も何度も、考えたけど




｢僕ね、ずっと気になってた。
フニはAヌナのどこが好きなの？｣

｢笑った顔が可愛いとこ。｣

｢そんだけ？｣

｢それで十分じゃない？｣




フニが彼氏だったら

きっと毎日幸せで、毎日笑顔にしてくれる。



でも、だからこそ不思議なの。

お箸を咥えて首を傾げるジヌちゃんが正しい。


それだけじゃ不十分だよね？

いったい私の、何がそんなに好きなんだ？



自分で言うのもなんだけど
私って、すっごい面食いだから

フニと付き合うことは無いし
別にね？いいんだよ。いいんだけどさ




ダメ人間が染み付いてる私なんかより

世の中には、素敵な女の子が溢れてること


フニってば目が小さいから見えてないのかな？

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