LOVE ME LOVE ME

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既読 14時38分ヌナ、焼肉付き合ってくれない?
Aヌナいいよ。でもまた今度ね。来週は?



俺の好きな人は、友達のお姉ちゃん。

月末になると、だいたいお腹を空かせてる。




｢なーユン。今日って用事ある？｣

｢アヤと約束がある。｣

｢わかった。焼肉行こうぜ。｣

｢いや、だから...｣




後ろで設計図を広げる彼女の弟が、その友達で

そいつは自分の姉さんの友達と付き合ってて




｢ねー、そこのふたり。この物件なんだけど、お客さんが窓の位置で迷ってるんだって。｣

｢何個かサンプル図面 出しときます。
あとハル先輩、今日もミノと会いますか？｣

｢うん。じゃーフニ坊、よろしくね。｣




そんでもって、この人はミノの彼女。

会社の先輩でもあるし、ヌナたちと友達でもある。



ね？相関図が狭いでしょ？

ハル先輩は、身近で繋がりすぎたこの相関図に
ミノと付き合ってから加わったけど


ユンはそれを理由にしてるだけ。

助言のつもりで反対してんのは
ヌナが誰かに取られるのが嫌なだけなんだ。

自分のことは棚に上げて。なにせシスコンだから。




既読 14時59分今日は何時まで?
Aヌナ閉店まで。でも行かないよ。今日はダメ。
15時00分マジ!?これってもう運命じゃん!!
仕事終わったら迎えに行く ^ ^



閉店までなら8時で間に合うかな。

この時間だし、今日は水曜だし
ヌナも即レスだから忙しくないのかも。


返信が届く前にアプリを閉じて
約束を取り付けたと言うより押し通した。

既読を回避すれば、断られたことにはならない。


どうせAヌナ、金欠だからさ。

大勢の方が罪悪感も薄れるだろうって
さすが俺。手回しまでバッチリだ。




｢そういえばフニひょん。
さっきのって、いつ頃の話？最近？昔？｣

｢どうだろ。居ても長く続かないからさー。
て言うかしつこいね、スンユンくん。｣

｢参考までにだよ、参考までに。｣




なんのだよ。(笑)

って思いつつ、ちょっと後ろめたい。


けど言った通りだろ？

自分の助言から発覚した俺の過去を
バレバレの素振りで蒸し返して詮索するのは




｢アヤに言っとくから何時にどこの店か教えて。｣

｢いつもんとこに8時半。｣

｢ん、わかった。｣




結局こいつも俺と同じ。Aヌナが大好き。


どれだけフラれ続けようが

幸せそうに笑う顔が最っ高に可愛いから



諦めようともしたけど、やっぱ諦めらんない。

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