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オーナーさんに車を返しに行くまでの間。
なかなか口を割らないAヌナで遊んで
ここぞとばかりに いじり倒したのは
Aヌナに勝てる日なんて
後にも先にも、きっと今日くらいしか無いから。
「や、やっぱ私も仕事戻ろっかな...」
「何言ってんの?
オーナー直々の早退命令だったでしょ。」
並んで路地に出てると、もう晩ご飯時で
けど、この季節の夕方はまだ明るい。
1番最初にマンションの前で降ろしたはずのミノは
店からの戻って来いコールで、アヤちゃんとジヌひょんを送ってる30分で職場に戻っていた。
それを気にして、と言うより
俺とふたりが気まずくて仕方ないんだろう。
ただ、泣き腫らしたAヌナは
もはや店頭に立てる身なりが整ってない。
ゆえの早退命令。
それから、ヌナがオーナーさんに愛されてる証拠。
「Aヌナ何食べたい?」
「でもミノに悪いし、...えっと、うん... 」
それに、さっきも言ったけど
ヌナに勝てる日なんて今日しか無い。
いつも負けてばかりなんだ。
半分は負けてあげてるだけだけど。
いつもしてることなのに
肩に手を回したら珍しくモジモジして
普段とは違い、頬に赤色を上らせながらはっきりしないこの人って、本人無自覚の小悪魔なんだよね。
「大丈夫だよ。ご飯食べたら送ってく。」
「え...?」
「だから何食べたい?お腹空いてんでしょ?」
「フニ... 」
「俺も腹減ったぁ〜!」
無理に こじ開けようとすると
嫌がって固く鍵をかけてしまう。
魔性の女なんだ。俺にとってはどんな女の子より。
半分は負けてあげてるけど
だからいつも、Aヌナには負けてばかり。
乗せた手を振り払われなかっただけ進歩だ。
いつもなら、追い掛けないと捕まえられないから。
そう思って、今日はもう諦めようとしてたのに
「フニ、ひとつだけ約束して。」
ぎゅっと、彼女から繋がれた初めての手。
Aヌナだけは
いつま経っても俺に誤解しないと思ってた。
「絶対に別れないって。
私と絶対に絶対に別れないって約束できる?」
「そんな約束、いくらでもしてあげる。」
俺の好きな人は、友達のお姉ちゃん。
「私、フニが好き。」
「わーお!偶然だね、俺もヌナが好きなんだ!
もう俺たち付き合っちゃう?」
「あははっ!うん、付き合っちゃお。」
たった今から俺と彼女も
あの狭い相関図に、加わることになった。
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はなごん(プロフ) - さあとさん» さあとさん!お久しのぶりなのですヾ(^。^)ノWINNERちゃんのお話でしたが、読んで頂きありがとうございます*(^o^)/* また書けるかなww ふにくんのこのお話以降ずっと書けずにいますが、奇跡的に執筆の神が降臨した際はよろしくお願いします(*´□`*) (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - マイさん» あわあわヾ(・ω・`;)ノ返信が遅くなり申し訳ありません(;´д`)久しぶりの浮上にもかかわらず読破頂き嬉しいです( *´艸`)ふにちゃんの彼氏感はもう罪ですよね← (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - わぁお久しぶりです(^^)たのしかったぁ(^^)(^^)またの投稿お待ち申し上げております(^-^) (2019年9月18日 12時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - またはなごんさんの作品が読めて嬉しかったです\( Ö )/ふにちゃんに振り回されたい...... (2019年9月16日 22時) (レス) id: ef8fe776db (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - Raylaさん» 久しぶりの妄想劇場にいらして下さりありがとうございます(´∀`*)もし一途な年下くんを発見致しましたら、是非ともはなごんにもご一報下さいませ(」゜口゜)」 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はなごん | 作成日時:2019年8月31日 16時