2:Maybe the perfect potato ページ5
・
「あのさ、フニひょん。」
「なんだねスンユンくん。」
ハムサンドをかじりながらなのは、ハンバーグの殆どをAヌナの餌付けに使ったから。
後ろのデスクから椅子を転がして来たユンが
なぜだか同情の目で俺を見てる。
「何回も言うけど
うちのねーちゃんなんか、やめときなって。」
「あれ?おっかしいなー。
おーいユン、聞・こ・え・ま・す・かー?」
「はぁ...」
急に耳が遠くなった俺に溜息を吐くと
顔の横で手を払い、また椅子を転がし戻るけど
何回も言うから、こっちも聞き飽きた。
何回どころじゃない。お前のねーちゃんが好きだと打ち明けてから、もう何百回と言われ続けてる。
ジヌひょんのカフェから徒歩5分。
俺たちが働くデザイン事務所では
個人住宅や集合住宅。店舗の設計を手掛けてて
服装自由。オフィスはハイセンス。
社員も一流の建築士が揃ってるし
それでいてAヌナのショップからも徒歩5分。
後付けの動機は不純だけど
憧れの一級建築士を目指しながら、今はまだまだ修行中の身だ。
「フニひょん、やっぱ俺が思うにね?」
「はいはいわかったよ。ちゃんと聞く。」
コロコロ転がる気配を感じたら
案の定、俺の背後にユンが止まって
マウスから手を離し振り向くと
何やら真剣な顔で、ずっしり腕を組んでいた。
「フニひょんは、もっと視野を広く持つべきだと思うんだ。うん。だから彼女とか作りなよ。あんな甲斐性なしのアホじゃなくて.....なんで笑ってんの?」
「なんでって、ユンが面白いから。」
穏便に交わすには、あの方法が1番効果的。
けど、またこうなる予想はとっくに付いていた。
聞かないと1日中でも1週間でも自分の意見を伝え、自分の納得を探すだろう。
とにかく真面目で、とにかくしつこい奴なんだ。
俺が組み立てた予想通り、やたらと理屈っぽい説明をするもんだから、なんかもう可笑しくってさ。(笑)
そうやって実の姉を貶すくせに
遅れてこの事務所に入社したのは
何かと危なっかしいAヌナを見守るためだろ?
ジヌひょんの誤解じゃなくて、公然の秘密。
頑として認めないけど、こいつはシスコンだ。
「彼女ね。居たよ−?前はね。」
「え!?居たの!?いつ!?俺聞いてない!!
てかひょん、ヌナが好きなんじゃないの!?」
ほらね。やっぱねーちゃん大好きじゃん。
そもそも、反対してんのは自分の都合。
どっかの海外ドラマみたいなんだ。
俺らを取り巻く相関図が。
132人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はなごん(プロフ) - さあとさん» さあとさん!お久しのぶりなのですヾ(^。^)ノWINNERちゃんのお話でしたが、読んで頂きありがとうございます*(^o^)/* また書けるかなww ふにくんのこのお話以降ずっと書けずにいますが、奇跡的に執筆の神が降臨した際はよろしくお願いします(*´□`*) (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - マイさん» あわあわヾ(・ω・`;)ノ返信が遅くなり申し訳ありません(;´д`)久しぶりの浮上にもかかわらず読破頂き嬉しいです( *´艸`)ふにちゃんの彼氏感はもう罪ですよね← (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - わぁお久しぶりです(^^)たのしかったぁ(^^)(^^)またの投稿お待ち申し上げております(^-^) (2019年9月18日 12時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - またはなごんさんの作品が読めて嬉しかったです\( Ö )/ふにちゃんに振り回されたい...... (2019年9月16日 22時) (レス) id: ef8fe776db (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - Raylaさん» 久しぶりの妄想劇場にいらして下さりありがとうございます(´∀`*)もし一途な年下くんを発見致しましたら、是非ともはなごんにもご一報下さいませ(」゜口゜)」 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はなごん | 作成日時:2019年8月31日 16時