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こうと決めたら意思は固い。

だから、もうヌナにLINEを送るのはやめた。



正直ムカついたし。

だって彼氏ごっこってなんだよ。



好きだから自然と優しくなれたのに

積み重ねてきた片想いの全部を否定された気分。


それも、片想いの相手本人に。



そっちの道へ行きたいなら勝手に行けばいいんだ。

人間は、間違えなきゃわかんない生き物で
後悔するまで間違いに気付かないから


俺はもう、どうなたって知らない。

後悔したら、勉強だってするはずだ。




......


いや待て。それはどうだろう...


あの人はいつまで経っても学ばないバカだ。

恋愛に関してのみ、全く成長しないバカだった。





「あ″ーーもうクソっ!!」

「おいスンフン。珍しいな、どうした?」



もどかしくて思わず発狂した声。

背中で拾ったのはジュンギさん。


ノート型のMacを収納したカバンと、筒形の俺とは違う薄っぺらの四角い図面ケースを持ってるから

それを見て、外注との打ち合わせを思い出した。



「すいません。もう出ますか?」

「おー。あと2分で出るけど行けるか?」

「了解です。」



ついさっきまでは覚えてたのに。

新築工事の件で、ユンに伝言したばかり。


ジュンギさんと一緒に、11時から施主も交えて外注業者と打ち合わせすることになってたんだ。

もう少しで完成する個人住宅の物件が
玄関アプローチの外溝でちょっと揉めててさ。



施主の予算は決まってるけど
ここ最近、アルミの原価が下がらない。


けっこう頑張った見積りを出したものの

なかなか古典的お客さんで
女じゃ話にならんとかなんとか。


間取りを描いた建築士はハル先輩なんだけど

クレームになる前にって、代表が。



「フニが運転してってね。」

「俺がですか?」



そう言って、ぽいっと投げられた車のキー。

反射的にキャッチはしたけど
ジュンギさんの愛車はワインレッドのマセラティ。


いろんな意味を含め、気が引けるんですけど。

そんな高級車 乗らないし
乗らないって言うか、乗れないし

何より色だよね。目立つんだよ、赤いから。



それでも運転席に座るのは俺に決まったらしい。

駐車場に着くと
さっさと反対側に乗り込んだジュンギさんと

仁川の南洞(ナムドン)区まで
俺だけ勝手に気まずいドライブが始まった。





仕事は仕事。

直に代表の対処法が見れるんだから、私情は挟むな。



だけど内心の本音を言っちゃうと

俺だけ勝手に、この人にもムカついてる。

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はなごん(プロフ) - さあとさん» さあとさん!お久しのぶりなのですヾ(^。^)ノWINNERちゃんのお話でしたが、読んで頂きありがとうございます*(^o^)/* また書けるかなww ふにくんのこのお話以降ずっと書けずにいますが、奇跡的に執筆の神が降臨した際はよろしくお願いします(*´□`*) (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - マイさん» あわあわヾ(・ω・`;)ノ返信が遅くなり申し訳ありません(;´д`)久しぶりの浮上にもかかわらず読破頂き嬉しいです( *´艸`)ふにちゃんの彼氏感はもう罪ですよね← (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - わぁお久しぶりです(^^)たのしかったぁ(^^)(^^)またの投稿お待ち申し上げております(^-^) (2019年9月18日 12時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - またはなごんさんの作品が読めて嬉しかったです\( Ö )/ふにちゃんに振り回されたい...... (2019年9月16日 22時) (レス) id: ef8fe776db (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - Raylaさん» 久しぶりの妄想劇場にいらして下さりありがとうございます(´∀`*)もし一途な年下くんを発見致しましたら、是非ともはなごんにもご一報下さいませ(」゜口゜)」 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はなごん | 作成日時:2019年8月31日 16時

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