検索窓
今日:26 hit、昨日:3 hit、合計:29,447 hit

ページ25



恋のパワーは偉大。

あんなに重たかった気分が
波が引くように、すーっと晴れた。


晴れたどころか

蕾が開いて、満開の花が咲いてる。





「好きになるよな、それは。」



ベッドの前で膝を丸めて座るアヤは
そう言ったくせに、なぜか難しい表情で



「惚れてまうやろーーー、って感じ。」



部屋の真ん中のキッチンから戻ってきたハルちゃんは、そう言いながらテンションは高くない。



恋バナの真っ最中だってのに
ふたりとも、まるで会社に居る時みたいだ。

仕事中のふたりの顔は知らないけど

訴訟の書類かなんかを見てるアヤも
設計図かなんかを見てるハルちゃんも

たぶん、こんな風に眉間に皺を寄せてるんだろう。



「Aヌナさー
それって、恋に恋してるだけじゃない?」

「それ私も思った。」

「私も。でも今回はいつもより重症だわ。」



珍しく短いスパンで開かれた女子会。

今夜の会場は私の部屋。飲み物はセルフ。


ハルちゃんはビールを3本と炭酸水を抱えてて

アヤが伸ばした手に、炭酸水を渡して

案の定なんの違和感もなく溶け込んでるジヌちゃんは、受け取ったビールをプシュっと開封。


そのジヌちゃんに肯定するふたりの友人は

意見が一致したときの定番ネタ。アヤがハルちゃんにプロポーズをして、式の日取りを決めている。




「違うもん!ちゃんと恋だもん!」

「そうかなー?僕はそうは思わないけどなー。」




男子がひとり紛れてても、これは女子会だ。

恋バナでこんな議論をするのはそれ以外無い。


そもそも呼んだのは私。
女子会に溶け込む男子の意見も聞きたかったの。




「Aちゃんの気持ちはわかるよ。
そんなんされたら、乙女心が活発化する。」

「うん。なんかもう、ずるいくらいスマート。」




私の恋心にも共感してくれるハルちゃんは

最近ようやく、我が家の冷蔵庫を気楽に開けてくれるようになったんだ。




「私もわかるよ。
でもどんな人か知らないからAが心配なの。」

「大丈夫。今の人は、ほんとに大丈夫だから。」




私がこの家に入居した当初から自分の定位置を持ってるアヤは、長年の経験でそれ以上は詮索しない。

過去の恋愛歴が情けない私は
全てを見てきた親友に、いつも甘えてしまう。




ジュンギさんの名前は、まだ打ち明けなかった。

それを後悔するのは、もう少しあとのこと。



どっかで見たことあるんだよな...


そう呟いたジヌちゃんの口を塞ぐ方が

この時は優先だったから。

10:Maybe the perfect potato→←▽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
132人がお気に入り
設定タグ:WINNER , スンフン , フニ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はなごん(プロフ) - さあとさん» さあとさん!お久しのぶりなのですヾ(^。^)ノWINNERちゃんのお話でしたが、読んで頂きありがとうございます*(^o^)/* また書けるかなww ふにくんのこのお話以降ずっと書けずにいますが、奇跡的に執筆の神が降臨した際はよろしくお願いします(*´□`*) (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - マイさん» あわあわヾ(・ω・`;)ノ返信が遅くなり申し訳ありません(;´д`)久しぶりの浮上にもかかわらず読破頂き嬉しいです( *´艸`)ふにちゃんの彼氏感はもう罪ですよね← (2019年9月19日 14時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)
さあと(プロフ) - わぁお久しぶりです(^^)たのしかったぁ(^^)(^^)またの投稿お待ち申し上げております(^-^) (2019年9月18日 12時) (レス) id: 922fb22c2f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - またはなごんさんの作品が読めて嬉しかったです\( Ö )/ふにちゃんに振り回されたい...... (2019年9月16日 22時) (レス) id: ef8fe776db (このIDを非表示/違反報告)
はなごん(プロフ) - Raylaさん» 久しぶりの妄想劇場にいらして下さりありがとうございます(´∀`*)もし一途な年下くんを発見致しましたら、是非ともはなごんにもご一報下さいませ(」゜口゜)」 (2019年9月8日 21時) (レス) id: 7f7b5ebcca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はなごん | 作成日時:2019年8月31日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。