LOVE ME LOVE ME

１：A bit stupid nuna ページ1

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男は顔。それに尽きる。

だってかっこいい人が好きなんだもん。
顔が良ければ だいたいのことは許せるでしょ？



例え貧乏で お金が無くったって、司法試験に落ちまくってたって、イケメンだったらそんなの許容範囲。

私の知る限り3度目の試験も落としても
なのに世界一周しようかなーとか言い出しても


その旅費の当てが、私のお給料だったとしても…。






｢だから言ったろ？あの男はやめとけって。｣

｢おいスンユン！
もっと他に言うことがあるでしょうが このバカ!!｣




でも、3年半付き合ったヒモ野郎は
アパレルショップで働く安月給の私を捨てた。

世界一周するための莫大な資金を迷わずポンと援助してくれる、どっかのご令嬢に乗り換えたのだ。




｢自業自得。男を見る目が無さ過ぎるヌナが悪い。｣

｢あんたって奴はなんて冷たい弟なの!?
実の姉が浮気されてそれ!?ジヌちゃん酷くない!?｣




それ以外ならなんだって許してきたのに、最悪の形で失恋した姉を小馬鹿にしながら呆れる丸顔。

正真正銘、私の弟だ。クソ真面目でつまんない奴。




｢僕もユンと同感だよ。
Aヌナって昔っからダメな人が好きだよね。｣

｢何言ってるのジヌちゃん。ヌナはダメな男なんて大っ嫌いよ。｣




危なっかしい手つきでトレーのカップをテーブルへ移動させてる不器用な店員はジヌちゃん。

ばかユンの友達で、このカフェの雇われ店長さん。




｢どの口が言ってんだよ。｣

｢黙れ小僧!!ユンのハゲ!!ハゲてしまえ!!｣

｢おい!!よく見てみろよな!!どこがハゲてんだよ!!｣




とは言っても、ジヌちゃんは男の子。

うっとりするほど美しい彼は、帽子を脱いでまで強く否定するユンに驚いて、いつもの姉弟ゲンカにもオロオロしちゃう。




｢またケンカしてんの？Aさん お疲れーっす。｣

｢あ、ミノも休憩？お疲れー。｣




そして昼食を取りに現れたこの子はミノ。
ニカっと笑って頷くと綺麗な歯並びが見える。

カフェの目の前にある私の職場の後輩で
迷わずユンの隣に座るから、ミノも弟の友達。




｢Aヌナ彼氏と別れたんだって？
今度こそ俺の出番じゃない？ね？ね？ね？｣

｢フニうるさい。いつも言ってるけど
あんたとはぜぇぇぇったい付き合わないから！｣

｢あはは〜！俺またヌナにフラれちゃった！｣




私の隣に座り、軽々しく肩に手を回す蒸かしたジャガイモみたいなのがスンフン。

もちろんこの芋も、例に漏れず弟の友達だ。

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