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064 ページ14

「…なにその怪しさ満点のやつ。」

もっともなことを呟くシャルルに対し、ウェンディとナツは確かにエドラスのルーシィに、その紋章を見せつけた。

「まあここまで合致してるならこれを渡しても問題なさそうだな。」
「大雑把だな〜」

と言いながら受け取ったナツは、ぱらりとその紙をめくった。


紙の内容は簡潔な一文だった。


【ルーエンの宿屋で待つ。】


「なんだこれ、ルーエンってどこだ?」
「ルーエンはエドラスの都市の一つだ。
にしてもあの手紙の主は一体…」


疑問に思うエドラスのルーシィをよそに、ナツは眉間に皺寄せていた。

「流石に数日経ってるから匂いまではわかんねえな…でも背中に灰色の紋章つったら。」
「あい、Aしかいません!」
「でもAはまだ仕事のはずだ。
少なく見積もっても一ヶ月はかかるっていっていたからな。」
「なら、Aさんを騙った別人?」


ウェンディやナツが当たり前のように会話する中、エドラスのルーシィは一人硬直していた。

「…今、Aっていったか?」
「え、ああ〜Aっつうのは、こっちのルーシィと同じでフェアリーテイルの一員なんだぜ。」

誇るように笑うナツに、エドラスのルーシィは青い顔をしていた。

「全くエルザといい、Aといい、本当にそっちの世界はわけわかんないことばっかりだな。」
「?Aはこっちの世界じゃ有名なのか?」
「有名だ?
そんなもんじゃえない、
あいつはこっちの世界じゃ、A・グラリアスっっていう名前で、私たち魔道士ギルドが活動を停止するように王家に直訴したやつだ。
国王と遠縁の血縁関係にあって、今はエルザ・ナイトウォーカーの右腕として、第2魔戦部隊隊長を務めている。

私たち魔道士ギルドが最も忌むべき人間さ。」



憎い敵として認識されているのだろう。
エドラスのルーシィは怒りを通り越して、憎しみの目で空中を睨みつけていた。

「はっ、しかしもしもそっちの世界Aなら、私の前で姿を消していたのはいい判断だな。
ひょっとしたら形が残らないレベルでボコボコに殴っていたかもしれないからな。」




バチンッと荒々しく拳を叩き合わせる彼女に、やっぱエドラスのルーシィは怖いなあと、溢したナツだった。


ルーメンの街でナツたちの世界のルーシィに再会したナツたち。
謎の伝言に、ルーシィも聞き覚えがないというように答えた彼女。


答えは全て宿屋にあるだろうと踏んだ彼らが、宿屋に乗り込むが…

065→←063 エドラス編



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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» 今度、そちらのコメントの方にお邪魔しますね。いつもありがとうございます。 (2020年1月5日 13時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» すみません、紅蓮の起死少しずつ読んでいますが、まだコメントに残せていなくて申し訳ないです。世界観が細かくていいですよね。コナンシリーズも今度みたいと思います。実はあんまりROM専じゃないというのもあって、読むスピードが壊滅的に弱いんですよね。 (2020年1月5日 13時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お忙しいかと思いますが、もし宜しければ一度見て行って下さい。紅蓮の起死が題名になっている筈なので。最近、またコナンシリーズを再度投稿しています。原作の方で灰原の正体が世良真澄に見抜かれているお話がありました。意外に、世良真澄は個人的に好きです。 (2020年1月5日 0時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 成る程。キャラの口調はキャラの特徴ですからね。私の場合は出来るだけマンガを参考にさせて貰って書いています。コナンの場合は大まかなストーリーをなぞりながら。あの、お話がずれるますが、以前こちらの状態で没にしていたオリ作の小説を投稿し始めました。 (2020年1月5日 0時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» キャラの口調とか、大まかなストーリーの流れを外さないように、一応アニメを見ながら描いています。アニメを見ながら、主人公ならこうしそうだなと妄想して、それから文章に起こしています。説明臭くなるのは、私の努力不足ですね、もっとがんばります。 (2020年1月4日 16時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イライザ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年1月1日 12時

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