103 アズカバン 怖い者 ページ10
裏切られる覚悟ならとっくの昔にできている、その謎の言葉はルーピンの耳にずっとこびりついていた。
普段なら楽しみな筈の授業も彼女がやってくると知ってからは、ため息がやまない。
「＿＿＿随分なため息だな。」
背後に立っているのは同じ教授であり、魔法薬学を受け持っているルーピンの旧友、セブルス・スネイプ。
教員室の中に陰気な空気を持ち込むことにおいては、ホグワーツ随一の彼が注意するのだ。
余程浮かない顔をしていたのだろう。
のっそりと顔を上げたルーピンに、セブルスはさらに顔面の筋肉をこれでもかとしかめた。
学生時代に受けた痛みはまだ癒えないらしい。
そんなセブルスの心情を知ってか知らずかリーマスはあえて触れずに、実は、と切り出した。
「ほお、Ms.マロニエか。」
「君から見て彼女はどう言う人なんだい？」
「さあな、学業は嫌味なくらいできるがそれが何か。」
魔法薬学においては右に出る者がいないほどの抜きん出るセブルスが、嫌味をたっぷりに込めて認めるのだ。
その答え一つで彼女がどう言う少女なのか、一発でわかってしまったルーピンはさらに困ったように顔を歪ませた。
「参ったな…これじゃあ打つ手なしだ。」
「…怖いものがないものはいない。」
唐突に告げられた言葉に、ルーピンは思わず顔を上げた。
するとそこには渋い顔のままのセブルスが仕方なしと言いたげに、ぼそぼそと唇を動かした。
「人の弱みをつかんだが最後、死ぬまで引きずり回すのが貴様らだからな。
はっまあ精々励むことですなあ。」
いい気味だと言いたげに笑って去っていくセブルスに、1人固まったままのルーピンは…
「その手が有ったか、」
と1人謎の合点をしていた。
ーーー
「と、言うわけで今日はモノマネ妖怪、ボガートを相手にしてもらおう。」
詳細と経緯は語らず、実践に慣れようとみんなに宣言したルーピンは杖を一振りすることで部屋中の机や椅子を一掃した。
そして広々とした空間に現れたのは不気味なクローゼット。
「さあ皆この中の正体が何かわかるかい？」
「はい先生、モノマネ妖怪はその名の通り目の前に現れた人の最も恐れるものに変身します。」
「よくできた、Ms.グレンジャー、じゃあついでにもう一つ聞こう。
この妖怪の弱点は？」
「はい、複数で対峙することです。」
「素晴らしい！」
グリフィンドールに20点、そう高らかに告げながらも視線はたった1人の少女に注がれている。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
