136 アズカバン ページ44
…今目の前の男は何を宣ったのか。
Aは信じられないと言いたげに目を見開き、思いつく限りの言葉を喉元まで寄せて、伏せた。
「…そうそれで、もう一度聞くから、これで最後にして。
私に何の用なの？」
「ははそういうところ嫌いじゃないよ。
さてと無駄話はこれっきりにして。。
単刀直入に言おう。
ハリーを救ってほしい。」
長い長い間だった。
何度その言葉を胸の内に、自分に言い聞かせたのか、Aは知らないわけがない。
そもそも両親と決別したのだって、彼を守るためだったはずだ。
なのにその言葉のせいで今ここまできてしまっている。
第一、彼の十八番とも言える例のマントは確か二人が奪ってしまった筈ではないか、今更何をどう守れと、とAが言葉を選んでいるより先に、男がたった一言で全ての疑問に答えた。
「連中の言うことを真に受けるな。」
ぴくりとAの片眉が震える。
「と、言うと？」
「あの二人はハリーのマントなんか手にいれちゃあいないし、ハリーは俺の味方だ。
というか俺がハリーの味方だ。」
「どちらかというと前者の方が信用できるわね。」
「そうか、ならハリーが俺の味方だということにしておこう。」
仮にも親友関係にあった彼の味方が殺人者なんて、信用しろという方が無理だ。
険しいAの表情に、居た堪れなくなったのかごほんと一つ咳払いをしたシリウス・ブラック。
「で、本題はさっき言った通り、ハリーを守ってほしい。」
「何故？」
「君の力の凄さは、あの森で既に証明してくれたじゃないか。」
あの森、と聞いてAが思いつくのは、ヒッポグリフにさらわれて一瞬だけ記憶の端に残っている例のアレだ。
あれの記憶は曖昧だが、確か、マントを握りしめた母親と対面して、それから…
「君があの“クラリス”だと。」
そう男の目は確かにAを見ていた、だがその目つきはAの向こうの何をかみていた。
気を失う直前もAに向かって父親も言っていた、Aがクラリスであることを。
だがAが知るクラリスはこの世で三人しかいない。
一人は事あるごとに謎の介入をし、あのマルフォイ夫人すら虜にしたという伝説のモデルである祖母。
もう一人は、クラリス・スミスと名乗り、かつての不死鳥の騎士団に在籍していたという謎の多い女性。
そして最後に、1000年より昔にあの灰色のレディすら骨抜きにしてしまったという絶世の美女。
三者三様とはよくいうが、Aはもちろんそのどれでもない。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
