136 アズカバン ページ43
出会ってしまったことは仕方のないことだろう。
遅かれ早かれ、両親とルシウスの策略によってあの茶番を見せられる羽目になっていたのだ。
あの茶番の意味、それはルシウスの庇護が頼りにならないと言うこと。
もとより祖母の元を逃げてきたAにとって、ルシウスの庇護なんてハナから頭になかった。
それをわざわざして見せたと言うことは…
「(おそらくお婆様はルシウスとあの男の繋がりを知らない。
なんらかの形でルシウスを取り込んだのね。)」
そうとなればドラコ含め、マルフォイ親子は当てにはしまい。
だがAが考え込む問題は別にある。
それは何故あの時、ドラコを見て逃げ出したのかと言うこと。
元からドラコの中にAという人物は存在しない。
なら出会ってしまっても適当にしらを切り通せばいいだけの話、それなのに、何故かAは逃げ出した。
もう、会うこともないとあの時決別を決めたはずなのに、それが今になって後悔という形でAの心を埋め尽くす。
元はと言えば何が原因だったのか。
両親と決別を図ったあの時か、それとも両親に目をつけられたあの時か、はたまた自分の中に眠る謎の魔力とやらのせいなのか。
何が原因でこんなどす黒い感情に見舞われるのか、Aは知らない。
いや、この場合は知りたくないと言ったほうがいいのか。
知らない、知りたくない、知らない、知りたくない、そんな葛藤がAの中で何度も繰り返される中、パチンと暖炉の火が不自然に爆ぜた。
「…ん？」
そもそも今は夏場のはずだ。
何故暖炉に火が、というかいつ暖炉に火が…とAが不安げになる中、ボフっという音を立ててそれは現れた。
「…そこにいるのは、A・マロニエさんで間違いないか？」
久しく呼ばれた自分のフルネーム。
暖炉から現れたのは男の顔、しかも炭火と、燃えカスまみれで確かな判別はつかないが、Aが新聞で見た犯罪者の顔とよく似ているはないか。
ホグワーツの尖塔から消え失せたという記事が脳内によぎり、Aは一つ深呼吸をした。
「殺人鬼が私に何の用で。」
「おやその様子だと私みたいな男は怖くないのか？」
「怖いけど、端を追って聞いているだけ。
無駄話は好まないわ、」
端的にバッサリと、いつものように切り出すAにふっと暖炉の男は鼻で笑った。
「流石、ハリーとハーマイオニーの二人が見込んだ女性だけのことはある。」
「何故二人を知っているの？」
「私が二人に助けられたからだよ。」
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
