112 アズカバン 喪失 ページ19
次にAの意識が戻ったのは、見覚えのないこじんまりとした部屋。
ゆっくりと上体を起こしたAだが、身体を支えようとした両腕からは激痛が走った。
「っ、」
痛みで苦しくて、屈み込んだその時。
ぬっと地面すれすれで現れたのは黒いマント。
見覚えのありすぎるそれに視線をつられるようにして顔を上げると、そこにあったのはムッとした顔のセブルス・スネイプ。
例のごとく嫌味を言われるのかと思いきや＿＿＿＿
自体は思わぬ方向に転がった。
「貴様は誰だ。」
耳の奥にこびりつくようなねっとりとしたその台詞に、Aは全身が雷に打たれたような衝撃が走った。
「は？どういう意味です、それは…」
「どういう了見か？だと、それはこちらの台詞だ。
このホグワーツ内に足を踏み入れただけでなく、そこで気絶するとは間抜けにもほどがある。
もう一度聞こう、
お前の名前はなんだ。」
そう尋ねられた瞬間、Aは目の前の人物に頼ることを放棄した。
男の傍らを駆け抜け、部屋を飛び出した。
当てもなく駆け回っている間にAは見慣れた大広間絵への階段を見つけた。
するとちょうど現れたのは彼女の友人の一人、ネビル・ロングボトム。
「ネビル！ちょうど良かったわ。
あの後何があったのか、私に教えて。」
切れ切れだった息を整えたAを暫し見つめていたネビルだが…
「あの、君誰？」
と至極不思議そうな顔で聞かれる有様。
まさかの事態にAが絶句していると、そこに追い打ちをかけるようにして現れたのは例の三人。
「ネビルこんな狭い階段で止まるなよ。」
「ちょっとロン、そんな言い方ないでしょ、って貴女誰？」
「ネビル、君の知り合いかい？」
ぶつかった拍子に文句を言ったロンに、素早く嗜めるハーマイオニー、そして恐る恐ると言った調子で尋ねるハリー。
三人の態度になんら変わりはないのに、たった一つだけ違うのは、その謎の言葉。
驚きで声も出ないAの横で、ロンがニヤケながらも肩に手を置いた。
「まあどこの誰でもいいや、おい一年今日は談話室でパーティだからな遅れるなよ！」
「パーティ？」
「ちょっとロン、まだそんなこと言ってるの？！」
「当たり前だろ！あんだけ踏ん反り返っていた奴だぜ、マルフォイの奴は完全に自業自得さ！」
その言葉を耳した瞬間、Aは駆け出した。
「あっおい！談話室には遅れるなよ！」
そんな無粋なロンの言葉にも振り返らず、Aは一直線に医務室に向かった。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
