95 アズカバン 噤んだ約束 ページ2
「…あれ、僕は何を。」
鬱々としていた気分から抜け出せないまま、ドラコはゆっくりと身体を起こした。
寝台に着いた覚えの無いドラコはぐるっと辺りを見渡した。
何所からどう見ても客室の寝台だ、そしてたった一つだけ違和感があるとすれば…
「A？」
寝台横に座って俯いている彼女からは、スースーと穏やかな寝息が聞こえてくる。
「…」
とりあえず肩をむき出しにしたパーティードレスが気になったドラコ。
「(なにやってるんだ。)」
自身が羽織っていたカーディガンをそっと掛けようとすると、先に動いたのはAの瞼だった。
ゆっくりと開けられた瞼の先に写っているのは自分。
「ドラコ起きたの？」
「あ、ああ…」
二三度瞬きした後、うんと伸びをした彼女は、パンパンと両手をならした。
「ハイ、お呼びでしょうかお嬢様。」
「ドラコが起きた事を奥様達に。」
「かしこまりました。」
館では見た事の無い屋敷しもべに戸惑うドラコをよそに、Aはじっとその横顔を見つめていた。
「何だよ。」
「ううん、なんだか困ってるなあって思って。」
「あ、当たり前だ、あの後何があったんだ。」
「あの後？」
「そうだ、ごまかしはきかないぞ。
アルフ先輩に取引を持ちかけて、君は承諾したじゃないか。」
「ええそうだったわね。」
「それで…」
と記憶の先をたぐるが、思い当たる記憶は何所にも無い。
あそこで話してから、此処にたどり着くまでドラコは自分の記憶がすっぽり抜けている事にサッと全身の血が引いて行く。
「…まさか、」
「何もしてないわよ、私はね。」
「君でないと言う事はアルフ先輩か。」
「まあ嘘を吐く理由が無い限り、そうでしょうね。」
思わせぶりを装ってにっこり笑う彼女に、ドラコは早口にまくしたてた。
「そうでしょうね。じゃないぞ、君は引き受けたのか？！」
「まあね、それよりも貴方の方の話しを聞きたいのだけれど、いいかしら？」
「は？話？」
もの凄く重要な事をさも当然のように流したAは、ズッとドラコの目の前にそれを突きつけた。
「ついさっき出回ったものよ、確かドラコの家は半分ブラックの方がいらっしゃるわよね。
話しを聞きたいんだけど。」
「待て待て、君は記者か何かか？」
「そうね貴方専属の記者にならなってもいいわ。」
「遠慮する。
プライベードの事まで根掘り葉掘り聞かれたら溜まらない。」
むすっと怒ったままひったくったそれには、でかでかとした文字で脱獄犯の名前が書いてあった。
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アサノ(プロフ) - ああ、それでしたら、hp2018で開きますよ。分かりにくかったらすみません。 (2018年4月4日 22時) (
レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - branding and Loveという小説の全てにパスワードがかかっていて… (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
アサノ(プロフ) - マイボードの方に来ていただければ分かりますが、どの作品でしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - アサノさんの作品でパスワードを入力しなくては見れない作品があるのですが、パスワードは教えてもらえるのでしょうか？ (2018年4月4日 21時) (レス) id: f5c10c9f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アサノ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月28日 15時
