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れ 化け物か幽霊か ページ18

「(これは、謀られたのか?)」

そう突っ込みたくなるほど、まるで御誂え向きに整えられたこの状況。
確かに今なら何をしてもバレないだろうが…

「(起きろぉ!つうか、気づけええ!!)」

と寝ている如月に突っ込む神永。
決してやましい気持ちなどない、とひたすら呪文のように唱える。

最早何が不味いのかわからなくなってきたところ、んっと高い声がする。

「か、みなが…」

舌ったらずで寝起きのAは、長い髪を持て余して年相応らしく見える。
その様に思わずどきりとさせられる神永。
だがそんな神永に露ほども気がつかず、立ち上がってうーんと背伸びをする。

「寝てしまってたんですか?」
「あ、ああ、」
「…運んでくれたんですの?貴方が?」
「いや、それは波多野。」
「それは良かった。」
「俺は超残念。」

心底ホッとした様な顔でいうA。
対して、自分の言ったセリフの後に、なんで起きたんだよ、心の叫びに付け足してAを恨めしげに睨む神永。


その時任務先でのAを思い出して、神永は冗談めかして尋ねた。

「聞いたぜ、A。
お前向こうでハニトラしてたらしいな。」
「え、何を今更、そんなの普段やってるいじゃないの。」

はあ?と呆れたような顔のAは意味がわからないと言いたげ。
対して言われた神永が、ああ〜〜と思い出したのは、資金繰りに難しくなった時、Aが使う"例の手"

簡単に言えば貢がせ作戦。
ジゴロのやり方を自分たちが心得ている様に、Aは男の財布の緩め方を知っている。
これがまた巧妙にことを運ぶので、騙されていることすら気がつかない連中が哀れに思えてくるほど、容赦ない手口なのだ。

「じゃあお前はそのハニトラを、俺たち相手でもできるって訳だ。」
「…田崎のこと?」

そうです、と思わず敬語で答えたくなるほどさっぱりとした物言いだった。
全く意に介さない、と言いたげにひらひらと手を振ったAは呆れたように言う。

「あのね、私が節操なしな女だとは思わないで欲しいです。
お金困った時は他の懐を頼るけど、貴方達の懐なんてこれっぽっちも興味はありません。」
「いや、俺が言いたいのはそっちじゃなくて、」

どんどん論点がズレていくAに待ったをかける。

そ 仮面の裏側→←た 据え膳食わぬは



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アサノ(プロフ) - masyさん» 返事が遅れてすみません。そんな風に言ってた抱けるだけでとっても嬉しいです。masy様と趣味が合うなんてこちらこそ光栄です笑 (2017年12月27日 1時) (レス) id: 35d7b1e41a (このIDを非表示/違反報告)
masy - ハリーポッターのも読んでます!もうアサノさんの小説が好きすぎて……(笑)とても面白かったです! (2017年12月24日 20時) (レス) id: 065dd9adad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アサノ | 作成日時:2017年7月9日 14時

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