【名探偵コナン】東大生、必死だってさ。3

▽mission134 ページ40

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「へ？」





カマをかけるようなその声色に、間抜けな声が出た。

おっとこの子は何を言い出すんだ。



はてなマークを頭上いっぱいに飛ばしていると、しばらく私を見つめていた世良ちゃんがぷっと噴き出した。






「えっちょっなにどしたの…………」

「アハハ、いやあごめんごめん！大体歳上の人はボクの事初見じゃ世良くんって呼ぶからさ、世良さんって言われたのが面白くて！」

「え、えええ〜〜？？？」

「アンタとは仲良くできそうだ、ヨロシクなAさん！」

「よ、よろしく〜〜？？？」






戸惑いながら差し出された右手を握れば勢いよくブンブン振られる。疑われてるのかもしれないけど可愛いもんは可愛い。世良ちゃん可愛い。





「ねえね！！」

「なに、どうしたんなっちゃん」






突然妹からのお呼びがかかる。


なんだなんだと返事すれば、目を輝かせた妹が飛びついてきた。





「園子ちゃんがな、キッド見せてくれるって！！！」

「えっ」

「ほんまはキッド来る時この部屋から出とかなあかんねんけどな、園子ちゃんの友達やったら特別に見してくれんねんて！！！」

「えっ」






えっなにマジで？？？と二重の意味で思いながら園子お嬢様と次郎吉さんの方を向けば、二人ともよく似た表情で笑っている。


てかこの短時間で園子お嬢様と妹仲良くなったの？？？マジで？？？コミュ力おばけか？？？






「えっいっいいんですか……？？？お邪魔なのでは…………？？？？？」

「なに、何事においても小さい頃から本物を見ておいて損はないからのぅ！それに姉御さんの方はともかく小学生の夏波ちゃんにキッドが化けられるはずもないじゃろ」

「そーよそーよ、あたしとAさんの仲なのに水臭いじゃない！！」

「な〜ねえね〜〜ええやろ〜〜〜？？？」






ピースマークと共に畳み掛けてくる大金持ち2人と妹のキラキラした期待の目に、グッと言葉が詰まる。


いやまあ見たいけど、キッド見たいけど！！！




うわあこれどうしよう、とコナンくんをちらりと見れば口パクでまあいいんじゃねーの、と言われてしまった。




コナンくんがそう言うんじゃしょうがねえ、とそれを言い訳にすることにする。




だって結局みんなキッド見たいよね！！！！私も見たい！！！！！！！怪しまれない程度にガン見したい！！！！！！！！！









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