イライラ ページ47
*
朝目覚めたとき、大好きな人が隣にいるって、凄く幸せだ。
今まで見たことのなかった羽生君がひとつずつ増えていく。
まつ毛、長いなぁ…
肌白くてキレイ…
ただ細いように見えるけど、ちゃんとアスリートの体してる…
私だけしか知らない羽生君が増えていく…
「ん〜〜?おはよ。Aもう起きたの?」
寝ぼけまなこの目をこすりながら笑う羽生君が、カワイ過ぎてキュンとなる。
「おはよ。―――今日、練習何時から?」
「――――――――――今日は…午後から行く…」
午後から?
毎日、一日のほとんどの時間をリンクで過ごしてるんじゃなかったの?
「私が来たから?」
「―――そんなこと関係ないし…」
そう言いながら羽生君は目を逸らした。
「スケート、キライになったの?」
「そんなんじゃないよ…」
「オリンピックに行くんじゃなかったの?」
「――――――行く・・・よ…」
「だったら、練習しなきゃでしょ?」
「だから、午後からって言ってるだろ!?――――――――――ゴメン…A…」
こんな羽生君、初めてだ。
何もかも上手くいかず、何かに八つ当たりしてイライラしているような感じだ。
どうしたらいい?
羽生君の為に私はどうしたらいいの…?
「私と一緒に日本に帰る?」
「―――ボクは…」
「そうだね。―――――だって約束したもんね?オリンピック終わったら迎えに来てくれるって…」
「――――――ボクは…」
「ずっと待ってる…羽生君を信じて、ずっと待ってるから。」
「A…」
「大丈夫だよ。羽生君はこれまで、どんな大きな壁にぶつかっても乗り越えて来たでしょ?これからだって、きっと乗り越えて行ける…羽生君は乗り越えるたびに大きくなっているの。」
自分に言い聞かせるように語りかける。
羽生君が辛い事、分かってる。
でも、乗り越えて行かなきゃ羽生君の夢は叶わない。
「―――行って来る!リンクに!!A、ありがとう!目が覚めたよ!!」
そう言い残すと羽生君は慌てて部屋を飛び出していった。
これでよかったんだよね…?
私、間違ってないよね…?
訳も分からない不思議な涙がポロポロと流れていた。
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さくら(プロフ) - 美珠葵さん» 美珠葵さん、こんばんは!そうですね…リメイクは初めてなので、やってみようかな?って気持ちに傾いています。とにかく楽しんで書ける事が私には一番な気がしますから…待っててくださいね!o(*^▽^*)o (2014年2月28日 23時) (レス) id: a07aa9f760 (このIDを非表示/違反報告)
美珠葵 - さくらさん» ありがとうございます!完結したばっかりなので、気長に待ちます!いつか、読める日が来たらいいなぁ~o(^o^)o (2014年2月27日 21時) (レス) id: 40bfafd00c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 美珠葵さん» 美珠葵さん、こんばんは!コメントありがとうございます♪「カフェモカ」のリメイクって事ですか…う〜ん…(´ヘ`;) アリのようなナシのような…でも、そういうの面白いかもしれないですね(*^.^*)考えてみますね♪ (2014年2月26日 21時) (レス) id: a07aa9f760 (このIDを非表示/違反報告)
美珠葵 - 完結おめでとうございます!さくらsanが以前書いた「~カフェモカ」の羽生クンVer.が見てみたい…気がします。ムチャブリだったらごめんなさい(´・ω・`) (2014年2月26日 18時) (レス) id: 40bfafd00c (このIDを非表示/違反報告)
嵐(プロフ) - さくらさん» 羽生くん、記者会見で、いつも『早く練習したい』と言っているので惚れ直しました(*´ω`*) (2014年2月25日 22時) (レス) id: a79fc36d18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作者ホームページ:http://massugu1211udream.web.fc2.com/
作成日時:2014年2月3日 21時