陸拾陸 ページ18
夢主side
あれ、私は下弦の鬼を倒して、その後……
血鬼術の毒で倒れたのか。柱なのに下弦にやられてちゃ不甲斐ない。
……それで、私は今担がれているのか。しかも鬼、この気配は童磨だ。
この状況を客観的に想像しただけで吐き気がする。
だけど今、むやみに動くべきじゃない。私がここで不意をついた攻撃をして、無一郎くんと二人でなら、童磨を殺せる可能性もある。
だけど、それよりもやるべきことがある。このままことが進めば、鬼舞辻のところまで行けるんだ。
もちろん、殺されるか鬼にされるリスクはある。ただ、鬼舞辻は前世の私が恋人だったと確信して、ここまで行動を起こしている。
上手く行けば、鬼舞辻や上弦を殺せる,または有益な情報を手に入れることが出来る。
お館様も、私が狙われていることも、兆しの一つだと仰っていた。
ピンチをチャンスにするんだ、最大限に活かすべき。これは私にしかできないこと。
無一郎くんが私の名前を叫んでいた。
心配かけてごめん。きっと無一郎くんだけじゃなくて、お館様を始め柱や炭治郎達皆に迷惑をかけることになってしまうと思う。
柱が鬼に攫われるなんて前代未聞。柱の名を汚してしまうかもしれない。
それでも、何を犠牲にして、どんな状況になろうと、鬼を滅する覚悟はかわらない。
絶対に鬼舞辻無惨を殺す。それまでは死なない、鬼にも絶対にならない。
だから、
『(だいじょうぶ。必ず帰る)』
無一郎くんは驚きの表情を見せたけど、頷いてくれた。
無一郎くんの姿が見えなくなったので、私はまた、意識のないふりを続けることにした。
しばらくしてどこからか琵琶の音がなったと思えば、突然場所も空気も変わった。
テレポートのような現象……血鬼術であることは分かっていても驚いてしまった。
『うわっ』
童磨「あれ、意識戻ったんだAちゃん」
『ここはどこ』
童磨「目が覚めたら鬼に抱かれて、見知らぬ場所に来てる割には、思ったより冷静だなぁ。」
『うん、この状態は凄く不快。』
担がれている方がまだマシだった。横抱き…いわゆるお姫様抱っこは屈辱すぎる。
童磨の体を蹴って無理やり降りた。
童磨「痛いなぁ、全く美人が勿体ないね、君は。」
『……ねぇ、どこに向かっているの』
童磨「それはね、あの方の御前だよ」
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渚月華 - 面白いです! (2020年5月2日 11時) (レス) id: bd22a3d64d (このIDを非表示/違反報告)
氷壊寺礼(プロフ) - 何…?!「既に投票済みです」だとぉ… (2020年4月11日 21時) (レス) id: ecbea78122 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりなんぽん - どうもです。ココさんの言う通り「舞」ではなく「雛」です。更新お忙しいと思います。誤字脱字は他の読者様が気になる方がいらっしゃると思いますので一応指摘してきます。すいません。 (2020年4月11日 19時) (レス) id: 3ac698d03c (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - とても面白いです!宇随さんのお嫁さんの名前は雛鶴さんだと思います! (2020年4月9日 19時) (レス) id: f80ae667a5 (このIDを非表示/違反報告)
ろんちゃん - 面白です!これからも更新頑張ってください! (2020年4月9日 18時) (レス) id: fc640f7e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なるは。 | 作成日時:2020年2月22日 22時