76. 隠された優しさ ページ32
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「二人とも、前菜は？」
『ん〜、じゃあ……』
『…こっち』
「…これ」
「二人とも、サーモンのフュメね。じゃあ、メインは？」
『…こっち』
「…これ」
「真似すんなよっ」
『え、別に真似してないしっ』
テーブルに着いてメニューを広げて見せてくれる愛莉ちゃんの向かい側で、見事に重なる神楽木と私の指。
なんで２つとも一緒なの…。
「じゃあ、デザートはっ？」
「Aと違うやつ」
『ちょっと！ そこまでして違うのにしたい？』
「ちげーよ。どうせ俺、甘いもんとか食わないし…」
『え…？』
「だから…、そうすりゃ２種類食えんだろ」
『……私に、くれるために？』
「お、俺は慈悲深えんだっ」
はぁ…だから、それ自分で言う？ でも、
ってことは、あのパンケーキも私のためだったってこと…？
「お前、パンケーキうまいうまいって見たことねえくらい笑顔で食ってたし」
『だからそれはあんたがっ』
「じゃ、そういうことでっ。愛莉にはペレーね」
ちょっと見直したのに、神楽木がまた人を仏頂面扱いしだすから心の中で取り消した。
さっそく運ばれてきたサプリメントケースの蓋を開ける愛莉ちゃん。
『…今日もごはん食べないの？』
「お昼はいつもこうなの」
「なに言っても無駄だぞ、こいつ頑固ヤロウだから」
「野朗、じゃありません〜」
「いや、野朗だろ」
「賢人のほうが野朗だしっ」
『ふふっ、二人とも仲良しなんだね』
「こいつがいっつも後ついてくるだけだ」
『神楽木だっていっつも私の後ついてきてるくせに…』
「はぁぁ？ お前が俺の行く場所にいんだろっ」
「素直じゃないよね〜、ほんと。けどね、なんだかんだ言って優しいんだよ？」
昔からいっつも一緒だったんだなぁ、って見てればわかるくらい、二人とも息ピッタリ。
たしかに神楽木は素直じゃないしストーカーだけど、…優しいとこもあるよね。
「ほら、あの工場覚えてる？」
『工場…？』
「愛莉が学校イヤだって言ったら、一緒に家出してくれたんだよね〜？」
「……覚えてねえわ」
「えぇ〜っ！？」
思い出の場所…？ なんて思っていたら、神楽木の言葉に愛莉ちゃんが椅子から立ち上がった。
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I(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、ありがとうございます！！！…そんなそんなっ、読んでくださるだけでも有難いのにタメ語でお話するなんて恐れ多いです〜…((+_+)) (2018年5月31日 1時) (
レス) id: 408ad8cdff (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと(^^♪作者さんタメでいいよ (2018年5月30日 19時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - 由良さん» 由良さん、お読みいただきありがとうございます！！たったいま更新したので、ぜひお楽しみください(*^-^*) (2018年5月29日 21時) (レス) id: 408ad8cdff (このIDを非表示/違反報告)
由良 - 更新楽しみにしてまーす！ (2018年5月29日 16時) (レス) id: 3c3c648279 (このIDを非表示/違反報告)
I(プロフ) - 蓮さん» いえいえっ、蓮さんの後押しがなければ書くことができなかった作品なので、蓮さんに読んでもらえて本当にうれしいですっ！！ たったいま更新したので、ニヤニヤしながら(できるかしら笑)お読みくださいっ☆ (2018年5月26日 17時) (レス) id: 020c5bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：I
| 作成日時：2018年5月22日 18時
