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自身の部屋の玄関を素通りして、さらにその向こうの部屋のインターホンを押す。
［ピンポーン］
インターホンを押して、先程と同じように数十秒その場で待つ。
待つ。
待つ。
……なかなか出てこないな。お留守かな？
でも、部屋の間取り上私の部屋のリビングとこの部屋のリビングは隣り合わせになっているはず。
荷物を運び込んでいる間、人の話し声や笑い声が聞こえてきたような気がしたんだけど、気の所為だったかな？
まあ、完全に何を話しているかまではわからなかったし音が反響して他の部屋の声が響いただけだったのかもしれない。
まあ、暮らしていればそのうちまた挨拶する機会もあるでしょう。
そう思い直し、私は上下の部屋に先に挨拶に行こうとその部屋の前をあとにしたのだった。
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作者名：なちこ | 作成日時：2021年3月2日 4時
