月を恐れる狼と魔女２【ハリー・ポッター】 (ページ26)

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私はヴェルとダンブルドア先生と別れた。
ハリー、ロン、ハーマイオニーはお昼頃に退院すると聞いた。＿そうだ、あれからリーマスはどうしたのだろうか。走ってリーマスの部屋に向かった。

ノックをするのを忘れて部屋に入ってしまった。
リーマスは驚いた顔をしていたが、それ以上に私は驚いた。

『＿リーマス、何をしてるの？』

｢何って、荷物をまとめてるんだよ｣

『どうして？』

｢＿セブルスが今朝、スリザリン生全員に話したんだ…すまない…やっと安定した生活を送れると思ったのだけどね＿｣

私のせいでリーマスが経済的に苦しんでいる…。そうだ、ダンブルドア先生に金庫の鍵を貰ったんだ。

『リーマス、これを受け取って。』

机の上に3つの鍵を置いた。

｢それは…｣

『金庫の鍵。セレーネ家の金庫の鍵。』

｢受け取れない。それはAの物だ。｣

リーマスならそう言うと思った。

『私の物なら私が好きにしていいって事だよね？受け取らないとダメだからね！解決できる悩み事はさっさと解決しちゃおうよ。』

・

20分くらいリーマスを説得してやっと受けとって貰えた。

『…それで、本当に先生を辞めちゃうの？』

｢あぁ、本当だ明日には、親達からの抗議の梟便が届き始めるだろう。私は新しい職場を探さないとね＿。｣

『…そっか。』

狼人間を迫害するこの世界はこの先もずっとそうなのか。私は狼人間を迫害する人々が憎いけれど、その人達は自分たちの身を守りたいが故にそうする＿。あぁ、考えてたらキリがない。

｢A、私は一足先に家に帰ってるよ。｣

『あ、ヴェルっていう屋敷しもべ妖精の子が帰ったらいると思う。』

｢賑やかになるね。さぁ、ハリーたちの元に行ってきなさい。｣

時計を見ると12時を回っていた。

『リーマス、またね。』

余計な事を言わないように短く告げた。

よし、ハリーたちの元へ行こう。